開幕目前!今季の始動を感じる公式テストに行ってきました ~スーパーフォーミュラ & SUPER GT~

スーパーフォーミュラ鈴鹿公式テスト、SUPER GT岡山公式テストに行って来ました! 今季の始動というムードは、何年現場にいてもグッと来るモノ。春はいいですね!

3月は、あちこちのカテゴリーでシーズン開幕。ネット上でもにぎやかです。私はテスト取材で移動だらけで、にぎやかな雰囲気を味わいつつ、原稿が追いつかないこの時期。ようやく写真を眺め、原稿に思いを巡らすことが出来ています。WBCを見て大谷選手を応援していたことも手が遅くなる要因となりました。すみません…。

さて! 開幕目前、振り返ります。

鈴鹿ファン感&スーパーフォーミュラ公式テスト

鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー(ファン感)

  • ドライバーも沢山集結、豪華でした

  • 例年、貴重なクルマも走ってくれる!それが鈴鹿ファン感

  • SUPER GT GT500クラスチャンピオンコンビ 平峰一貴選手、ベルトラン・バゲット選手は、相変わらず仲良しでじゃれ合ってました笑

鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー(ファン感)は、以前は自宅のオンラインで視聴させていただくイベントでしたが、近年は行っています。10年くらい前までは、開幕まで現場に行かずに冬眠していました。

そこで思ったこと、こんな豪華イベント、なぜ来なかったのか?と。もったいないのよね。毎年、イベントコンテンツを練って考えてくださっているのがよくわかるのですよ。今年は、コロナ禍の制限が緩和され、いよいよサーキットイベントが完全復活!その第一弾みたいな感じでした。内容につきましては、ライブ配信もありましたので割愛しますね。

スーパーフォーミュラ公式テスト

さて、スーパーフォーミュラ(SF)公式テストでは、変化を大いに感じました。

  • F1マシンに負けないかっこ良さ

  • 14号車 docomo business ROOKIE大嶋和也選手

まだテストなので、フィーリング的な内容で。GR勢、一台体制の大嶋和也選手から。今季は良い体制を構築し期待大でしょうか。監督とエンジニアは新任、データエンジニアを補強で、大きく変わっていました。

ROOKIE Racingが新設されたことで、前身のチームから変遷を遂げて来たのがここ数年の動き。きっとこれで体制固めも落ち着くのではないかと思っています。これまで厳しい戦いが続いていました。みなさんもご存じかと思いますけどね。1台体制は不利でもあります。

ポイント欲しいですね、やはりプロチームですからね。そして、プライドもあります。いろいろ思わないわけがないです。体制固めというのは、すぐにはできないものです。その間に素晴らしいファクトリーも出来ましたし、恵まれている環境、これは言ったら失礼にあたるかしら。

そして、このクルマが変わる時、タイヤも変わりますが、これはチャンスですよね。全車、同じスタートラインに立ちますし、とにかくクルマの攻略の速さで勢力図が描かれます。ドライバーのスキル+チーム力にかかってきます。みんなでよーいどん!

1台体制が辛い分、エンジニアたちの頭脳でアシスト。頭脳は、もともと素晴らしい方々がおりますが、今季は経験値で更に補っていますね。

そして、親友ともいえるでしょう、SF23の開発ドライバーとして頑張って来た石浦宏明さんを監督として迎えています。

アドバンテージが大きいかと思いきや、各チームが昨年の開発をサポートしておりますので、経験値はみな同じと伺いました。それでも仲良しな大嶋和也選手は、心強いに違いありません。大嶋選手は、これまでも何か悪いという訳でもなかったのですが、今回は調子が良いとおっしゃっていました。ベテランドライバー、華を咲かせて欲しいです!期待しております!

  • KCMG 小林可夢偉選手

KCMGの小林可夢偉選手、国本雄資選手の2人の名前も走行中頻繁にタイミングモニターで目にすることもあり、うれしくなりました。2日目は、可夢偉選手はトップタイムでした。テストメニューにもよるでしょうけど、ポイント圏内にポジションが留まることもうれしいのに、一番上にあると尚更燃えます。

昨年も2台体制を活かし、手応えがありそうな時もありましたが、いかんせんセンシティブで難しいプロカテゴリー。コンマ数秒で流れが変わります。なかなか表彰台に辿り着きませんでした。

小林可夢偉選手の今季の目標は、優勝!これ今年だけではないけどね。今の世界のキャリアもそうですが、元F1ドライバーですし、ここは世界で戦うご自身のポテンシャルを新たな幕開けと共に“魅せつけて”欲しいという希望もあります。

チームメイトの国本雄資選手は、元シリーズチャンピオンです。だからこのままで良いとは思ってないはず。二人が元々持っているスキルが、活かされるチャンスの年なのかな、と期待を込めて思っています。がんばって!

  • 2022スーパーフォーミュラチャンピオン 野尻智紀選手 国本雄資選手撮影)

  • リアム・ローソン選手

チャンピオンチームの「TEAM MUGEN」を倒すのは、いったい誰なんだろう?この1強体制はいつまで続くのか。当分続くのかなあ。野尻智紀選手が速いし盤石で止められない、というか負ける気がしないのですよ。

今季のチームメイトのリアム・ローソン選手は、F1アルファタウリのリザーブドライバーだったという超大型新人。以前もレッドブルのジュニアドライバーが日本に来たことがあるけど、またもや別格さん。格が違うので、日本で過ごすのは、1シーズンでF1に直結なのかな…。そんな大型新人を間近で見られるのも大変ありがたいことなのです。いや素直にうれしいです。

TEAM MUGENの無限パワーが今季もGR勢のタイトルへの道へ立ちはだかり、険しい道を歩むんだろうなあ。ほんと険しすぎます。追う立場で頑張ってもらって、このカテゴリーがますます盛り上がって欲しいと思っています。

  • ジュリア―ノ・アレジ選手が駆る36号車 その奥には宮田莉朋選手の37号車(VANTELIN TEAM TOM’S)

マシンだって現地でウイングを見て惚れ惚れしました。F1に負けてないよね。かっこいい。それを取り巻くソフトにしても、周辺環境をオーガーナイザーである日本レースプロモーションさんが用意してくださっています。

アプリなど、ここまでやってくれるのかと思うものばかり。コロナ禍の制限が緩和されてきた中での集客についても、いろいろプランがありそうなので、期待しています!かなりざっくりですが、開幕まであとちょっと。ここで締めておきますね。

SUPER GT岡山公式テスト

  • 手前37号車 (TGR TEAM Deloitte TOM’S)、奥に36号車(TGR TEAM au TOM'S)

かなり目新しいですね、この写真。カラーリングが変わったSUPER GT GT500クラスの36、37号車です。

  • ARTAのドライバーたち

さて、岡山テストが終わってみての感想ですが、オフテストは噂通り?Hondaさんが速かったです。こちらも無限さん恐るべし…。日産Zも速いなあ。そして、GR勢はエース同士がコンビを組んだ36号車が頭一つ飛び出して速かったという結果でした。

エースコンビで言えば、Honda勢も8号車の野尻智紀選手・大湯都史樹選手というこちらもエースコンビ。あのコンビは反則だ!(笑)という方もいましたが、この表現もなんかこう何か起きそうな予感のする言葉で良い。ってかどっちもエース2台だ、2台とも速いのよ。

GR勢だって、坪井翔選手・宮田莉朋選手というコンビでいい意味で反則(笑)。日産勢からのタイトル奪取を考えると、こういうエースコンビもありなのかと思います。激戦ですからね、ほんとに。

TEAM IMPUL チャンピオンマシンのゼッケン「1」

  • 3号車 NDDP RACING

チャンピオンマシンのゼッケン「1」、これいいね。まぶしい。そして日産勢も手強いという…。結果、GT500クラスは、動向が読めない(笑)というのも感じましたが、NSX-GTがラストイヤーで気合の入るHonda勢が脅威です。なんかね…(わかって)。GRが苦戦しているように見える、まあ開幕前はあれこれ思うものですが、ちょっと心配かな。

GR勢でもエンジニアの変更などの変化がありました。人の動きを見ていると、GR勢の大きな変化は、SFに続きSUPER GTでも今年で落ち着くのではないかと思うのです。長年苦労しているチームも補強された感があるので。そして、早くその人事が変わったチームの成果を見たいと。こちらも開幕戦でしっかり触れます。晴れ姿をお待ちください。

1月のテストでクラッシュしてしまい、背中を負傷した山下健太選手。こちらも気になるところです。サーキットには来られていて、岡山でもチームに帯同していました。コースサイドで見ている光景を目にしましたが、ただただ母目線で心配しちゃいました。

鈴鹿では、SFのテストは代役の笹原右京選手が頑張ってくれました。今回のSUPER GTのテストは、二日間に渡って、大嶋和也選手が一人で走りましたよね。前の週のオフテストも当然ひとりで走って。鈴鹿を経て今回の岡山と、1週間でどれだけ走っているのでしょう。プロって想像もつかない仕事するんだな…。

開幕目前というこの時期。仕上げのテストで大事な時期です。勿論、全部大事な時期だけど。山下選手もそれを見ていて、かなりメンタルやられているのではと思っています。きっと動けない時期とか辛く大きな壁もあったのではと思いますね。今はすでに何かを乗り越えた時期なのかも。もう開幕目前なので、動向が気になるところですが、本人が走るとのことなので、見守るだけです。

怪我をすると、プロとしての焦りもあると思います。今季は、オフテストで負傷された方が他にもいらっしゃり、ただただ心配でやきもき。今後のレース人生を鑑み、しっかり治して欲しいですね。

来月は、いよいよ開幕! 今からワクワクです!

(写真 折原弘之 大谷幸子、テキスト 大谷幸子)

MORIZO on the Road