宮田莉朋今季2勝目! 野尻智紀の復帰戦、アレジのドライバー交代など…東北大会は熱かった! ~スーパーフォーミュラ第5戦~

SFgoアプリはホント便利だなあ。新幹線の中で振り返りながら帰って来ました。つくづくレースがおもしろいと思って帰ってきたので沢山の方に見ていただきたいねえ。では、振り返ります。

宮田莉朋、今季2勝目

  • 宮田莉朋選手

  • 37号車 宮田莉朋選手/VANTELIN TEAM TOM’S

いや~、決勝時の無線おもしろかったですね。今季はOTS(オーバーテイクシステム)を使うと、前からはわからないですがテールランプが光ります。雨の時にレインライトをつけると同様に光るので、テールランプを光らせ、わざとOTSを使っているように見せるドライバーがいるということを言ってましたね。

あの車速で、無線でそんな交信をしているなんて、なんて冷静でプロってすごいんだろう、と思ってしまいます。解説をされていた脇阪寿一さんも同様のことを仰ってましたが、まさにそれ!と思いました。

ゲーム感覚というと軽く受け取られるかもしれませんが、若いドライバーはシミュレーターやゲームで鍛えてますから、リアルなレースでも何かこんな感じで戦っているのかなとちょっと驚きました。今さらなんだけどね。

さて、宮田選手の予選は、どのピットに行こう?と毎回考えるのですが、いけるか?と思ってトムスのピットにおりました。

一瞬ポール?と思い、ピットが沸いた瞬間、Honda大湯都史樹選手に更新されポールポジションを逃し、2番手でフロントロウ。記者会見では、またチームには2番手だと思われているでしょうと発言しておりました。

この攻防を見ていると、今回も私は“また2番”という想いは全くなかったです。むしろこの安定した速さが素晴らしいと感じました。ポールポジションのドライバーは変わっても、彼は常にそこに食らいついて火花を散らしています。ん?何が言いたいんだ?ポールじゃなくても勝てるドライバーだから、予選を重視しないと言いたいのかな、私は(笑)。

今回は、決勝でチームも驚く22秒もの大差をつけ圧勝、ほんと強すぎました。一気に開花しましたよね。ディフェンディングチャンピオンも海外から来たF1に近いドライバーも(チーム無限のお二人)共に戦ってこれだけ立派な戦績。

宮田選手、世界に選ばれるだけあるよね。とっとと来季はハイパーカーに乗るんだろうなあと期待も膨らみます。

緊張するとわかりやすい彼ではありますが、決勝のグリッドで顔がこわばっていると思ったらそれは全くの勘違いで、テレビの中継が始まったらしっかり笑顔でインタビューに答えていて、堂々とした姿に今回は莉朋が勝つんだろうなあ…と確信しました。

レース前にも、今日は莉朋な気がすると話していた自分ですが、勝つべくして勝ったという感じで驚きもなかったです。今季、既に2勝も素晴らしいけれど、勝ち星が増えるような勢いがありますね。次も楽しみにしてますね。

チャンピオン復活 野尻智紀選手

  • 野尻智紀選手

  • 1号車 野尻智紀選手/TEAM MUGEN

トレーニングで追い込んで…などという生活はしていなかったそうで、話を聞く限りほんと体力の心配をしながら?の参戦だったようですね。そして、2位表彰台とはいったいどんだけ強いんだチャンピオン!ですよ。

このレースの前に、SUPER GTもありましたが、オープンホイールのクルマに乗るのとハコ車ではカラダにかかる負荷が違うんでしょうね。

そして、ゼッケン1の重みをしっかり噛みしめ、負けてはいけないチャンピオンの意地で表彰台に上がれるなんて、小柄な彼からは想像もできない鋼のメンタル!強すぎです。彼を倒さないとタイトルに手が届かないんだよね…。

ポイントランキングは宮田選手がトップでシーズンを折り返しましたが、チャピオン…全く侮れないですよ。チャンピオンも引き続きシーズンを牽引していってください!応援してます!

苦労が報われた日 大嶋和也選手

  • 大嶋和也選手/docomo business ROOKIE

  • 豊田章男チームオーナーと大嶋和也選手

14号車の大嶋和也選手が4位フィニッシュ。表彰台ではないですが、ここまで苦労して来たので大団円ですよね。チームを鍛える役目、自分の走り、大嶋選手はこの新規チームでいろんな思いを背負っていたように思います。

新規チームで焦らずに、と思っても時間はどんどん経過します。このカテゴリーはプロフェッショナルだから、そこに猶予もありません。

今季、僚友の石浦宏明選手を監督に招聘し開幕ラウンドで久しぶりに入賞。そして、この第5戦で4位は珠玉の戦績。最後は、リアム・ローソン選手の猛追を守り切りました。こういうエンディングもいい。チームの士気も上がっているはず。ピット作業も速かったしね。今季、このまましっかり駆け抜けてください!

ジュリアーノ・アレジ選手 シーズン途中でシートを失う

  • ジュリアーノ・アレジ選手

  • 36号車 ジュリアーノ・アレジ選手/VANTELIN TEAM TOM’S

東北大会2日後、ビッグニュースが流れました。36号車のドライバーは、次戦からジュリアーノ・アレジ選手から笹原右京選手へ交代とのこと。SUPER GTに専念することとなりました。

これは、アレジ選手の成績不振を考えると、仕方ないのかなと思います。リザルトの一番下に名前があるというのは、この常勝チームでは、過去にあまり見たことがないので、苦渋の決断とはいえ、シーズンエンドまで待てなかったのでしょう。

Hondaから移籍して来た笹原右京選手は、昨年Hondaで2勝してますね。2勝をしてもシートがなくTGRに移籍したものの、スーパーフォーミュラのシートが今季なかったのは、これまた、いろんな事情があるのだろうということです。

次の富士大会の前に、事前テストがあるというのも、タイミング的に良いのかもしれませんね。しっかり準備をして頑張って欲しいですね。頑張ってください!

レースは、何度でも見られるSFgoアプリが絶対に良い。スーパーフォーミュラのおもしろさがどんどん伝わっていくことに期待です。次戦(7/15~7/16)は、「夏祭り」らしいです。花火も上がるしね! 富士スピードウェイに集合です! お待ちしてます!

(写真:JRP、テキスト:大谷幸子)