たった3ヶ月で走行距離5万kmオーバー!? 運転の楽しさを教えてくれた、もうひとりの“アニキ”スバル インプレッサWRX
子供のころに見た世界ラリー選手権で優勝したスバル インプレッサWRXを「未来のマイカー」に決めていたという「N.Kato」さん。
中古車市場から2年越しで探した自身より1つ上の年式の愛車はいつしかN.Katoさんに運転の楽しさ、素晴らしさを教えてくれるクルマになり、気が付けばたったの3ヵ月で5万kmもの距離を走るほどに。
そこには「もうひとり、アニキができた」と語るほどの深い絆が結ばれていました。
そんな、N.Katoさん×インプレッサのお話です。
――現在のインプレッサが初マイカー?
いえ、前は親からもらったホンダのN ONEに乗っていたので、これが2台目です。
――だいぶテイストが違うクルマですが、インプレッサはあこがれのクルマ?
そうなんです。中学生くらいから「インプレッサに乗りたい!」という願望があって。今から2年前の21歳の頃にやっと念願叶って手に入れられたんです。
――初めての中古車ということですが、買うときの条件はありましたか?
予算は300万円で考えていました。カラーはもちろんブルー、年式はWRCで走っていたころの98年に絞って。それで手に入ったのが98年のSTI verⅣで、走行距離が6万kmくらいで、総額240万円くらいでした。
――年式や色からだいぶ絞り込んでいった感じですが、クルマに出会うまでは時間がかかったのでは?
探し始めて2年くらいかかりました。妥協したくなくて、ずーっと探していましたよ。
――そこまでインプレッサにこだわった理由とは?
小さいころにWRCの動画を見たことがあって、そこでインプが優勝したので惹かれたというのが大きいですね。それからどうしても乗りたいと思ってしまって。
――このクルマを見つけて買った時は感動もひとしおだったのでは?
はい。だから納車されてから3ヵ月で5万kmは走っちゃいましたね(笑)。
――え? たった3ヶ月で5万kmって相当なことだと思うんですが……。ぶっちゃけ何が起こったんですか?
そのころ僕はまだバイトだったので、時間に余裕があったというのもあったし、予算も抑えられたのでこのクルマで東京や四国とか全国あちこち回っていたんですよね。そうしたら気が付いてみると5万km……今はだいぶ落ち着きましたけど(笑)。
――最初は「ここに行くぞ!」とかって場所は決めていたんですか?
特にここというところは決めていなかったんですが、とりあえず「スカイライン」のどこかは走りたいと思っていたので、地元である愛知県の三ヶ根山スカイラインには行きました。
マニュアル車は初めてだったので、そこで慣らすことを意識して、慣れてきたら東京行ってみようみたいな感じです。
――ここが練習スポットになったんですね。きっと運転していて楽しくてしょうがなかったと思いますけど、乗ってみてどうでしたか?
ドッカンターボとは聞いていたんですが、あのスピード感はホントに気持ちよかったし、四駆ならではの食いつき感というか、それもたまらなかった。ホントにクルマの楽しさを楽しめるクルマだと思いました。
――もうすっかり病みつきになっていたんですね。それにしても地元とは違い、慣れていない道も多い東京などの都会の道を走るのは恐いと思いますが……?
僕の運転スタイルはとにかく「道を走る」ってだけなんですよ。何を見に行くとか、敢行するというのがなくて(笑)。
首都高とかは有名ですし通ってみたかったのでいきましたね。それと大黒PAも気になっていたので行ってきました。
――愛知県にお住いのN.Katoさんにとっては動画でしか見たことがない世界と思いますが、実際行ってみての感想は?
大黒行った時は衝撃でしたね。あれだけ広い駐車場の規模もあるし、停まっているクルマも普通の駐車場ではお目にかかれないようなクルマばかり。感激しましたね。
――そうやってドライブスポットを各地巡ってきた感じなので、もう全国制覇しちゃった気分ですか?
さすがに全部は行っていないですけど、主要な高速道路は全部行ったかなって。中でも伊勢湾岸自動車道が特にお気に入りで、速度は特別速いわけではないですけど、走りやすいし、海沿いなのでロケーションも最高ですね。SAPAも充実しているので、休憩スポットとしても優れていますよね。
――念願のインプレッサということで自慢の1台だと思いますが、周りの反応はいかがでしたか?
友達とか、祖父母とかには「えっ……」みたいな感じでドン引きされました(笑)。父は割と理解してくれたんですけどね。クルマに詳しくない人からしたらインプって「うるさいし、人気も今はあまりないセダン車だし……」ということで。
――インスタの写真を見るとアウトドアレジャーにも行かれていますが、インプレッサで行きますか?
ハイ。これで行きます。愛知県内のキャンプが多いんですが、1回静岡の方まで行ったのが僕の中で最長ですね。
――インスタには彼女さんのお写真もありますが、彼女さんもクルマに対しては理解がある?
クルマに対しては理解がありますね。趣味に関しては楽しそうでいいなあという感じで、言及してこないという感じです。
――一緒にお出かけすることは多い?
そうですね、彼女と遠距離で出かけるときは、新幹線とかを使うのが多いですね。クルマは使ってもレンタカーとかが多いです。ただレンタカーって運転していてもつまらないので「(代わりに)運転する?」なんて聞いてみたりして(笑)。
――あれだけ仕上がったインプレッサに乗っていたら面白くなく感じるかもですね(笑)。では、このクルマのN.Katoさんの自慢ポイントはどこなんでしょうか?
スペック的なところですが、高回転なところですね。ボクサー音も素晴らしいんですよ。高回転まで回せば高音出ますし。
――カスタムはあまりやっていない?
僕は純正好きなのでいじりたくないんですよ。外観だとテールランプが好きで。実は納車当時は前のオーナーさんが違うテールランプをつけていたんですが、嫌だったので純正に戻しました。外観はノーマルで乗りたかったんです。
――車内を見るとステアリングやスピードメーターは買った時からもともとついていた感じですかね。もし、これからカスタムするとしたら車内でしょうか?
そうですね。ただ、カスタムするとしても、ステアリングは純正に変えたいなって。
――あくまで純正推しなんですね(笑)。では今後、行きたいところとかやりたいことはありますか?
インプレッサで北海道に行きたいですね。以前に飛行機で札幌に行ってモーターショーを見に行ったのですが、今度は北海道をいろいろ回りたい、観光したい。となるとクルマですね。
フェリーでもいいけど、できる限り下道を使っていくのもいいかなって思っています。
――運転好きな人ならではの発想ですね。では、そんなインプレッサってどんな存在ですか?
僕、実際に兄がいるんですけど、インプレッサは「もうひとりのアニキ」という感じですね。年齢自体も近いんですね。僕が23歳で、このクルマが98年式なので24歳だからインプレッサの方が1コ上だし(笑)。
旅行はもちろん、通勤とかちょっとしたことでも何かしらの出かけるときは全部このクルマで移動ですから、かなりの仲良しだと思います。
子供のころから憧れたクルマを手に入れ、ただただ走るのが楽しくて仕方がないという様子のN.Katoさん。そうでなければたったの3ヵ月で5万kmなんて、そう簡単には走破できないでしょう。
全国各地の道を走破するがごとくどこまでも走り続けている様子ですが、「もうひとりのアニキ」であるインプレッサは若いN.Katoさんに今後もいろいろな景色を見せてくれることでしょう。その様子がインスタグラムなどに公開される日が待ち遠しいです。
【Instagram】
N.Katoさん
(文:福嶌弘)
[GAZOO編集部]
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