S−GT SC430 ディスク・ブレーキ
SC430 08GT仕様のフロントブレーキディスクは 直径390mm !!
基本重量1100kg+ハンディウェイト+ガソリン+ドライバー...
1200kg以上もの巨体が、時速300km/hで駆け抜ける富士のストレート。
第1コーナーの侵入でのブレーキングで、ディスクは800℃以上に熱せられるので、ホイールの中がうっすらとオレンジ色に変わるのがスタンドからも見える。
先日行われた鈴鹿1000kmのナイトセッションでは、シケインの侵入などでハッキリと赤くなっていたのを見た事と思います。
レースではブレーキで追い抜く! というシーンが圧倒的に多いことからも、ブレーキで攻められる車作りが大切になってきます。
国内のサーキットで最もブレーキ負荷が高いのは、来週第7戦が行われる茂木サーキット。
何回も繰り返される最高速度からのフルブレーキングによって、ディスクとパッドには冷える暇がなく、ディスクの表面温度は瞬間1000℃にも達してしまいます。
ブレーキパッドには適正な作動温度と言うものがあって、もちろん1000℃は完全にオーバーヒート領域ですから、この状態が長く続くとフェード現象でブレーキが効かなくなってしまったり、ブレーキ液が沸騰してベーパーロック現象に陥るなんて事も。
効きが良い だけではなく よく冷える 事も必要なので、性能を追及していったら、いつの間にかこんなに大きなディスクになってしまいました。

規則上、タイヤの最大径と幅が決まっているので、それに合わせてタイヤメーカーさんがタイヤサイズを決め、ホイールメーカさんがタイヤに見合うホイールを作り、最後にホイール内側のスペースにサスペンションとブレーキを収めます。
#36号車が装着する、ブリヂストンのレーシングポテンザ+エンケイ・マグネシウム鍛造ホイールは18インチ。
数年前まで、市販されているスチール製ブレーキディスクの最大直径はΦ380mmでしたが、少しでもブレーキングパワーを絞りだそうと画策し、ブレーキメーカーさんは市販サイズを10mm大きくしました。
もちろんホイールやサスペンションの設計変更が余儀なくされています。
おそらく、このΦ390ディスクを使っているレーシングカーは、世界中探しても、このS−GTだけではないかと... 莫大なコストがかかりますから。
あのグループCカーをもってしても、Φ360とかΦ380のディスク径でしたから、いかにS−GTマシンのブレーキ性能が強大であるかが、分かっていただけるかと思います。
(03年まで、トムスはミシュランタイヤを装着しておりました。 当時は19インチのホイールでしたから、特注のΦ400のディスクを使用していた実績があります。