これ何〜だ?
これ何〜だ?

答えは、甘エビ!氷見のお隣、新湊浜産の甘海老です。

写真は、お客様の舟盛に乗る一歩手前の状態。殻をむいて、並んでいます。
今日の甘エビは、全部『アタマエビ』・・・
そう、子持ちでなく、頭に味噌がぎっしりなんです。あ、青いのが味噌ですよ。
この味噌は、実は、卵巣。それが成熟すると、子持ち海老の脚の間のプチプチ卵になる・・・っつう訳です。

お好きな方だと、頭と尻尾を持って二つ折りにして、身にチョンとお醤油をつけて、ちゅるっと頭ミソごと吸います。ああ通だね。
何気に一口で食べちゃう甘えびですが、実はあんなにちっちゃくても子持ち海老なら『6才』!!
では、ちぃとばかり、甘エビの生態をご紹介。
ココからは、仲買さんからの話だったり、女将の愛読書「富山湾魚類図鑑」からの情報だったり・・受け売りですけどね。えへへへ。
富山湾の甘エビは、300〜600mの深ーい所、0℃の冷たーい所に住んでいます。
今や刺身海老の代表!!ってな感じの甘エビですが、実は甘エビを食べるようになったのは、そんなに古いことではありません。
たぶん50年位前・・・っう所です。
もとは、もう少し浅いところにいる『トヤマエビ』を食べていたのです。
トヤマエビというのは、皆さんご存知のボタンエビのこと。
富山湾は、このボタンエビの宝庫で、学術調査が富山湾で行なわれたので、トヤマエビというのが正式名称。
が、そのトヤマエビの漁獲量が減少したので、さらに深い所にいた『甘エビ』を捕るようになったんです。
で、そもそも富山湾になんで甘エビがいるかと言うと・・・
甘エビは、鱈とかバイ貝とかズワイ蟹とかゲンゲなんかといっしょに、1万年まえくらいは氷河期だったので、北の海から富山湾に移動してきたらしいのです。
富山湾あたりもうんと冷たくて、北極界隈の魚類も住めたんだって。
その後8000年前くらいに氷河期が終わって海があったかくなったので、富山湾の深い冷たい水域に移動して生きながらえた、っつう訳。
↑これは、富山湾魚類図鑑さんで読んだのよ。
この、深い冷たい部分というのが、『日本海固有の冷水域』つまり『富山湾深層水』ってやつです。
あ、同じように、ズワイガニも、深い部分に移動してます。もっと深い所で適合したのが、紅ズワイ蟹って訳。
日本海が、甘エビの分布の南限と言われております。
で、甘エビは、なんと性転換するのです!!
生まれて2ー3年するとオスになるざんす。5ー6年で、オス人生(あ、オス海老生か!)を終え、メスになるざんす。
10ヶ月も卵を抱いてるんで、1年おきに抱卵するんだって。
冬〜春に産卵するから、こんなに卵巣が成熟してるってことは、本日の甘エビちゃんは、1年前に産卵して、休養をとった後、ホントだったら、これから抱卵予定だったんだろうな。
↑これは、女将の想像ね。
富山湾では、甘エビは、ほぼ1年中水揚げされます。
やっぱ、刺身にこれが入ってないとね!
地物は、価格もいいですが、遠い海でとられて冷凍輸送された甘エビは、同じ種類でも、やっぱりなんだかね。。。。。
でもねー、6年経って、やっとこの大きさに成長する甘エビ。
ガンガン捕るだけじゃいつか漁獲ががっくり落ちちゃう???
それとも、一回の産卵数が多いから、とりあえず大丈夫???
どっちにしても、小さいながらも、命を頂くわけですから、大事にしなきゃね。
いつまでも、富山湾の甘エビが豊かでありますように。
氷見温泉郷 魚巡りの宿 永芳閣の女将/平田淑江でした。