いよいよ、ホタルイカ
氷見のお隣・新湊浜から、浜茹でのホタルイカが届きました。
いよいよ、今日からホタルイカの入った春の献立。

・・・・・・・・・と、いっても、なかなかスパッと献立を総入れ替えはできません。
鰤が水揚げされているなら、2月までの鰤入りの料理で・・というご希望も多く、何パターンもの献立を作らなくちゃならないのが、献立交代時期のドタバタしたところ・・・。
鰤は、富山湾の冬の代名詞。
ホタルイカは、富山湾の春の代名詞。
体長1メートルの鰤から、いきなり体長5センチのホタルイカに代表チェーンジ!!・・・うひ。
さて、そのホタルイカ。何で、春だけの水揚げなのか・・・ともうしますと、ホタルイカは普通は水深200〜600mのぼーんやり暗〜く太陽光が差し込む程度の深海にすんでおります。
寿命は1年。
2月頃に交配し、オスはその後天国へ。
メスは3月頃から産卵の為に数回浅瀬に浮上してきます。
数百メートルの深海から、5センチほどの身体でせっせと浅瀬にくるんでやんすよ、たいしたもんだ。
つまり、召し上がっているホタルイカのほとんどはメスということです。
(たまーにオスのホタルイカが混じりますが、小さいです。)
そう、ホタルイカの産卵期が、ホタルイカの漁期なのでありますよ。
で、何でいつもは深いところにいるのに、お産の為に浅いところに来るのか・・・といいますと(ここから、富山湾魚類図鑑の受け売りだぁ)・・・
深くて冷たい水温のところでは、どうやら卵の孵化率がめちゃんこ悪いそうな・・・。温かいと1週間でぽんぽこ孵化するそうな。
で、子孫を残すために浅い温かい海水のところに産みに来る・・つうワケです。
メスは、夜、太陽光が届かなくなると、浮上して、卵を産みます。
何回かお産するんだって。
浮き上がっては産み、また深海に戻る・・を繰り返す。
夜は真っ暗で見えないから安全だけど、朝は結構ヤバヤバ。
上からの光を受け、くらく浮かび上がるホタルイカの影が、下にいる魚から丸見え!!・・・ってワケでやんす。
そこで小さいホタルイカは、考えた。(←スイミーみたいだなぁ)
上から差し込むほんのりした光に自分の身体を同調させて発光しよう!!
そしたら、上からの光の中に溶け込んでしまえるんだぁ!!
そんなわけで、ホタルイカの全身にたーっくさんの発光器がついているのであります。
さてさて、ホタルイカは富山湾の春の代表格!と先に申しましたが、実は水揚げ量の日本一は富山湾ではありません。
ホタルイカの寿命は1年なので、産卵後は死んでしまう運命・・・ま、勝手に食べちゃうのが人間ですが、それでも富山湾の漁師はとても大切に思っているということを、皆さんにも是非にわかっていただきたい。
富山湾は、
水揚げ量日本一でなくとも、
ホタルイカの品質の日本一、
エコな漁法の日本一なのであります。
1.ホタルイカ定置網は、産卵の為に浮上した成熟したものだけを取る。
2.ホタルイカ定置網漁は明け方なので、産卵後となり、卵は次年度の資源として海に残る。
3.ホタルイカ定置網でホタルイカだけをタモで掬うので、つぶれない。
4.ホタルイカを他の魚と混ぜないので、魚の鱗がホタルイカの体内に混じらない。
ね、丁寧に漁獲して最高の料理に仕上げる気持ちわかってねぇーん。
たかが5‐6センチのホタルイカ、されどホタルイカに思いをよせるほたる定置網の漁師のハートは、でっかいのであります。
氷見温泉郷 魚巡りの宿 永芳閣の女将/平田淑江でした。