海を渡った大根(3)
果たして、海までたどり着くことができるんかい?
海を渡った大根(3)
「おーい、トラックが来たぞ。皆いいな。
あれに乗って市場へ行くんだ。約束だぞ。」
健太がそういうと、順夫と次郎と通はだまってうなずいた。
農家のトラックが畑に着いた。トラックのドアが開き、
ほうっかぶりをした女の人二人と運転してきた男の人が降りた。
二人の女の人は手に包丁を持っていた。
男の人は、何も持たず、さっさと大根のあるほうへ歩いていった。
二人の女の人はレタスやキャベツのほうへ歩いていった。
そして、レタスやキャベツの間に立ち、
形の良い十分に成長したキャベツやレタスを包丁で切り始めた。
「おっ、こっちに来たぞ。」
「さあー、とってくれ。俺を市場に連れてってくれ。」
キャベツは人間に向かって叫んだ。
女の人が立ち止まり、キャベツを良く見つめると、
包丁でぐさりとキャベツを取った。
次郎の仲間が全部で6人集まると、
ダンボールの箱に入れられ、
大きなホチキスで箱はとめられた。
同じようにレタスも白菜も箱に入れられた。
箱に入れられた野菜たちの中に次郎や順夫や通も入っていた。
彼らは大きなパレットの上におかれた。
そして、彼らを積みに来たおきなトラックに載せられ、
市場へと向かった。
一方、健太たち大根は土から抜かれると、
農家の人たちが乗ってきたトラックに載せられ、
大根洗い場に連れて行かれた。
そうして、葉を落とされ、泥を落とされ、
きれいになってから、箱詰めされて、
キャベツたちよりもかなり遅れて、市場にむかった。
出荷された野菜は高値で買ってくれる市場にそれぞれ売られていくが、
幸いなことに、次郎も順夫も健太も同じ市場が高く買ってくれたので、
彼らはばらばらにならずにすんだ。
彼らは尾瀬高原で取れた新鮮な高原野菜として、
市場の中の同じ構内に下ろされた。
同じ市場についた健太たちは、はたして、いきあえるのか?
次回へ続く・・・・・・・・・・・・