海を渡った大根(4)
市場についた健太たちはどうなるのか?・・・・・・・・
海を渡った大根(4)
市場につくと、他の産地から大根やらキャベツやら白菜やら
たくさんの野菜たちが来ていた。
大根の健太は箱の中から
必死にキャベツの次郎を探したが、見つからない。
いらいらした健太は思いっきり力をこめて、箱を蹴り上げた。
「エ〜っい」
すると、箱をとめたホチキスはとれ、箱が開いた。
健太は箱から顔を出し、あたりを見渡し、次郎たちに呼びかけた。
「オ〜い、次郎!次郎、どこだ、どこにいるんだ。」
「おい、今、健太の声がしなかったか。」
「ああ、あれは確かに健太の声だ。」
「どこにいるんだろう。もう一度、呼んでくれないかなあ。
もう一度呼んでくれたら、大きな声で答えるんだけど。」
レタスの順夫が困った声で言った。
すると、また、健太の声が聞こえた。
「オ〜い、順夫、どこだ、どこにいるんだ。」
「オ〜い、ここだ。お前のすぐ後ろのたまねぎの裏だ。」
あれは順夫の声だ。健太はうれしくなった。
「俺の裏か。」
健太が姿の見えない順夫にたずねると、
「ああ、そうだ。」
と、声が返ってきた。
健太が振り返ってみると、
なんと、次郎たちはもうすでに箱から飛び出し、
みんなで、たまねぎの箱の中箱のかげに隠れていた。
健太はあたりをきょろきょろ見渡し、人間のいないことを確かめてから、
箱を飛び出し、みんなのところへ行った。
「海へ行くトラックはあったか。」
次郎は再会がうれしいらしく、目に涙をためてニコニコしている。
「いや、まだ、見てない。俺は今ついたばかりだ。」
と、健太は答えた。
「ざっと、見たんだけど、ここにゃ、魚の「さ」の字もね〜。
いるのは、みんな、俺たちみてえな野菜ばっかりだ。
と、通が言うと、
「魚は、どこに行きゃあ、いるんだ。」
次郎が通に続いて言う。
「何が海ヘ行くトラックだい。そんなもん、どこにもありゃ〜しねえよ。」
「いや、確かにあるはずだ。見つけに行こう。」
と健太。
「見つけに行くったって、どこに行くんだい。」
「ここはおそらく野菜の置かれるところだ。
向こうに見えるのが魚が置かれる倉庫に違いない。」
この健太の言葉で、みんなの表情が一気に明るくなった。
そして、察しのいい通が
「するってえと、あの倉庫に海へ行くトラックがあるってこった。
それじゃー、みんなであの倉庫に行こう。」
と、みんなを誘った。
さー、健太たちは海へ行くトラックを見つけることができるのでしょうか?
次回へ続く・・・・・・・・・