50年以上前のお産
「調子はどう?赤ちゃんは順調?」「腹帯はまいてるの?」「そんな犬をひいて歩いて、転ろばされたら大変だぞ」と集落の人に会うとみんな心配してくれます。

北巨摩(韮崎、北杜市)には産科のある病院がないので、甲府の方まで(約50km)行かなければなりません。
70代の方にお産の話を聞きました。
「おばさんは自宅で産んだんですか?」
「そうだよ。むかしは、Mさんのおばあさんと、Tさんのおばあさんが、とりあげるのが上手でね、へその緒を切ってもらったり、手伝ってもらって産んだだよ。
長男のときなんて、午前中にあそこの山に薪を3把とりに行って、昼飯を作った後陣痛がきたんだけど、『初産だからまだ産まれんよ』って言われて、おばあさん達、返っちまったんだよね。でもすごくおなかが痛くなってきて、こうして立っておなかのところをちょっと押したら『おぎゃあ』って産まれて来たんだよ。一人で産んだ」と言っていました。
よく色んな話を聞かせてもらいますが、水でも燃料でも何でも自分で調達してた昔の人の働きぶりは、本当にすごいと思います。こうしてすごい体を使っていたから安産だったんだな・・と思いました。