殺牛事件
*牛乳の故郷那須*で大変なことがありました。
先日、朝牛舎に行ってみると、一頭の牛が倒れていました。名前をモックといいます。
先日、朝牛舎に行ってみると、一頭の牛が倒れていました。名前をモックといいます。
うちの牛舎の牛は、夕方六時ころ搾乳を終ると、放牧地へ出て行きます。しかし、足の具合の良くない牛が、三・四頭、牛舎にのこります。モックもその中の一頭でした。モックは血だらけで、噴出す血が床にぶつかり泡ぶくのようになるぐらいの勢いで出ていたみたいです。立とうとして、動いたら、乳房には、親指ぐらいの穴が開いていて、鉛筆ぐらいの太さで血が吹き出てきました。どうやっても起き上がれず、舌を出してあえいでいましたが、ものの十分もすると、息が途絶えていました。

人間は、三リットルも出血すると、失血死するそうですが、体重六・七百キロの牛だったらその十倍にもなるのだろうか、毎日三十キロぐらいの乳を血液から作り出すのだから、それぐらいなのかもしれない。で、モックは、一万円の処理量金を払い肉骨粉の業者に、引き取られていきました。まだ、日に30キロも搾れる働き手でした。…

で、犯人は???? 、それは、カラスなのです。うちの農場は、カラスがたくさんいます。堆肥を撒いている後について来て、中にあるトウモロコシをつついていたり、トラクターが畑を耕すとき、出てくる虫をつつきながら群がっているうちはまだよいが、・・・・芽が出たばかりのトウモロコシをつついてほじくったり、牛舎のなかに入ってきて、弱い牛をつつくのは許せない気がします。
トウモロコシ畑のほうは、種をまいたらしばらく糸を張ってしばらくして取り外すという作業により一様何から逃れていますが。牛のほうは、放牧地には行けないけれど、昼間は外に出すということを心がけていましたが、夜明けから五時までの二時間が盲点でした。不思議なことに、足が弱っている牛でも、外に出しておくとつつかれないようです。
先日、テレビの「ダーウィンが来た」の中で、多くの生き物が里山と、人間の農地で共生している様子が放送されて、いいなあと思ってみていました。そこには、まさかいないだろうと思ったカラスまでいたのです。でも、この辺の群れほどたくさんはいないようでした。それだけ、この辺の自然はバランスが崩れているのかなあと思ってみていただけに、この事件は、なにか暗いものをのこしてくれました。カラスは、その後も、屋根の上、木の枝、電線、牧柵の上、などにとまっていて、そばに行くとぱあっととびたちます。もちろん人のいないときの牛舎にも現れています。人間が自然のバランスを崩して、片側に多く針が振れていると、カラスが多く群れたりしていくのかなあと思います。
モック、長い間ありがとう。