じゃがいもの収穫ですっ!
お花の季節も去り、下葉も緑を脱ぎ去って黄色い衣装をまとう頃、地下には宝物が現れているはずです。
でわでわちょっと、のぞいてみましょうか。

周囲の夏草にくらべて、2〜3月に植えつけたじゃがいもの葉っぱは黄色く、
弱弱しく色づいています。
収穫時期がやってきたことのシグナルを送っているんですね。
でも、どうして人間に気づかれやすいサインを用いるのでしょうか?
人の手を利用して自分たちの子孫を効率よく残すことを、学び取ったのでしょうか。

中央であたま(おしり?)をひょっこり出している方が、じゃがいもさんです。
わかるかな〜?
じゃがいもの周囲に積み重ねられた枯れ草の層と、その外縁の緑葉との違いがはっきりしていますね。
先人たちの屍を養分として、かれらは与えられたいまを凛々と生き、
そして永遠の夢をかたちに変えていくのです。
ちなみに、左側にみえる黄色い葉っぱは、となりのじゃがいもさんの葉っぱです。

いましたっ、可愛らしい土壌の宝石たち!
ひとつの種いもが、地上へと芽を伸ばし、葉を広げ、花を咲かせて生きる子供の成育のための資金を提供し、なおかつ育った葉で合成された有機物や根より吸い上げた水や無機物などによって、更なる子孫のための実りが用意されていく。
そのサイクルの結晶が、このじゃがいもです。
この循環のしくみはとてもシンプルで力強いのでした。

いもを傷つけないように、注意深くまわりの土をかき分けて、根を切らぬよう
そおっとそおっと片手ですくいながら、もう一方の手で引き抜くとこんな感じに
取り出せました。まだまだ実が小さいのでできる芸当でしょうね。
それでも昨年よりは大きく成長しているそうなので、日に日に土が豊かになって
作物の育ちやすい環境へと近づいている証拠でしょう。
豊かさが眼に見えてわかると言うことは、とても幸せなことですね。

立派におのれのいのちを全うして子供たちに現在を継承し、エネルギーを使い
果たした実直なじゃがいもの種いもさんです。
「わたしはこうまでして働いたことはない!」
と、実習生のひとりは感慨深げにおっしゃっていました。きっとその通りなの
でしょう。もしこのいものように働ききっていたのだとしたら、きっとここでこうして
お会いすることはなかったはずですものね。
まさに種いもは、いのちを賭して一世一代のしごとをこなすのです。
そして、
とどけられたいのちのぶんだけそのままに、あらたないのちがやどるのでした。

おっとっと、じゃがいも畑のあいまに残っていた種から発芽したにんじんさんが
いらっしゃいました!
ちいさいくせにしっかり赤くて、いっぱしのにんじん気取り??でも味は格別。
戻しておけば、もっともっと大きく実るのかもしれませんね。

本日の収穫分です。さまざまなかたちやいろのあることが、なんだか安心感を
与えてくれます。
あらゆる環境との細かい関係性によって手繰り寄せられた、これしかない、という
宝物のすがたがひとつひとつちがうことの、喜びがあります。
・・・よくよくみてみると、どうやらおにぎりも収穫されたみたいですね(笑い)。

きょうも「有難う」 と、あり難いことばをこころにしたためられることに、感謝です。
賢治の学校・実習生 緑