賢治の学校 綾

綾には日本一の照葉樹の森などの雄大な自然が残されています。この環境の中で自然農を中心に学ぶ学校作りをingで行っています。人間に備わっている喜びを大事にした学びの場作りを行っています。いい汗でいい笑顔に!!


たまねぎの苗床づくり

2008年10月5日

いきモノノケ

エーリッヒ・フロム著「愛するということ」より

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・もっとも、人間が完全に自然から離れることはない。

 

  あくまで人間は自然の一部だ。

 

  とはいえ、ひとたび自然から引き離されると、もう戻ることはできない。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ひとたび楽園から、すなわち自然と一体化していた原初の状態から追い出されてしまったら、戻ろうとしても、燃える剣をもった天使たちに行く手を阻まれてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  人間は、理性を発達させ、もはや取り戻すことのできない人類以前の調和のかわりに、新しい人間的な調和を発見することによって、前進するしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  人類全体の誕生にしても、個人の誕生にしても、人間は誕生と同時に、本能が支配する明確な世界から、不明確で、不安定で、開かれた世界へと投げ出される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  確かなのは過去についてだけで、将来について確かなことといったら、死ぬということだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  人間は理性を授けられている。

 

  人間は自分自身を知っている生命である。

 

  人間は自分を、仲間を、自分の過去を、そして未来の可能性を意識している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  そう、人間はたえず意識している・・・

 

  人は一つの独立した存在であり、人生は短い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  人は自分の意志とはかかわりなく生まれ、自分の意志に反して死んでゆく。

 

 

  愛する人よりも先に死ぬかもしれないし、

 

  愛する人のほうが先に死ぬかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  人間は孤独で、自然や社会の力の前では無力だ、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  こうしたことすべてのために、人間の、統一のない孤立した生活は、耐えがたい牢獄と化す。

 

 

  この牢獄から抜け出して、外界にいるほかの人びととなんらかの形で接触しないかぎり、人は発狂してしまうだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  孤立しているという意識から不安が生まれる。

 

  実際、孤立こそがあらゆる不安の源なのだ。

 

  孤立しているということは、他のいっさいから切り離され、自分の人間としての能力を発揮できないということである。

 

  したがって、孤立している人間はまったく無力で、世界に、すなわち事物や人びとに、能動的に関わることができない。

 

  つまり、外界からの働きかけに対応することができない。

 

  このように、孤立はつよい不安を生む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  そればかりでなく、孤立は恥と罪悪感を生む。

 

  そうした孤立からくる恥と罪悪感ついては、聖書のアダムとイヴの物語に描かれている。

 

  アダムとイブは「善悪の区別を知る知恵の木の実」を食べ、神への服従を拒み(不服従の自由がなければ善も悪もない)、自然との原始的な動物的調和から抜け出して人間となった。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  すなわち人間として誕生した。

 

  そしてその後で、二人は「自分たちが裸であることを知り、恥じた」。

 

  この古い根源的な神話に、十九世紀的な厳格な性道徳を見てとるべきだろうか。

 

  つまり、この神話が私たちに伝えようとしている重要な眼目は、性器が丸見えになることからくる当惑である、などと考えるべきだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  けっしてそうではない。

 

  この神話をヴィクトリア朝的な精神で理解しようとすると、要点を見逃してしまう。

 

  この神話の要点は次のようなものだろう・・・

 

  男と女は、自分自身を、そしておたがいを知った後、それぞれが孤立した存在であり、べつべつの性に属しているという意味でたがいに異なった存在であることを知る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  しかし、自分たちがそれぞれ孤立していることは認識しても、二人はまだ他人のままである。

 

  まだ、愛しあうことを知らないからだ・・・

 

  (アダムがイブをかばおうとせず、イブを責めることによってわが身を守ろうとしたことも、このことをよく示している)。

 

  人間が孤立した存在であることを知りつつ、まだ愛によって結ばれることがない・・・ここから恥が生まれるのである。

 

  罪と不安もここから生まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  このように、人間のもっとも強い欲求とは、孤立を克服し、孤独の牢獄から抜け出したいという欲求である。

 

  この目的の達成に全面的に失敗したら、発狂するほかない。

 

  なぜなら、完全な孤立という恐怖感を克服するには、孤立感が消えてしまうくらい徹底的に外界から引きこもるしかない。

 

  そうすれば、外界も消えてしまうからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  どの時代のどの社会においても、人間は同じ一つの問題の解決に迫られている。

 

  いかに孤立を克服するか、いかに合一を達成するか、いかに個人的な生活を超越して他者との一体化を得るか、という問題である。

 

  洞窟に住む原始人も、羊の群れを見張る遊牧民も、エジプトの農民も、フェニキアの商人も、ローマの兵士も、中世の僧侶も、日本のサムライも、現代の事務員や工員も、直面する問題はみな同じだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  なぜ同じかといえば、その問題が同じ土壌から生まれたものだからだ。

 

  同じ土壌とは、人間の置かれている状況、人間が生きるための諸条件である。

 

  

 

  しかし、問題は同じでも答えはさまざまだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  人間はこの問題に答えるために、

 

  動物を崇拝し、

 

  人間を生贄に捧げ、

 

  軍隊による征服をおこない、

 

  あるときは贅沢にふけり、

 

  またあるときは禁欲的にすべてを断念し、

 

  また仕事に熱中したり、

 

  芸術的創造に打ちこんだりする。

 

  さらには、神への愛や人間の愛によって、この問題に答えようとしてきた。

 

 

  このように答えの数は多い。  

 

 

  その記録が人類の歴史なのだ。 ・・・ 」

 

 

 

 

 

 

賢治の学校・実習生  緑

 

 

 

 

 

 

 

 

・みんなで声に出してみよう!!今日の「ありがとう」・・・

 

 

            「 謝謝   シィアシィア 」

 

                中国・上海語

 

 

 

 

 


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2008年10月5日 6:00

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