どうなるKERS、2009年のレギュレーション
来季はダウンフォースの大幅制限、3レースで1基のエンジンのみ使用、スリックタイヤの導入など様々なレギュレーション変更が待ち受けているが、・・・。
FOTAによる会談で、2010年まで KERSの導入を遅らせるという提案は否決されたが、マクラーレンのロン・デニスは「ひとつのチーム」が、KERSシステムなしで来年3月のメルボルンの開幕戦を戦う予定であることを明らかにしていた。
その一つのチームと言うのがトヨタで、ジョン・ハウエットによれば、シーズンの始めから、KERSを導入する考えではないことを明らかにしたそうだ。ジョン・ハウエットは、「初レースで我々が安全で信頼性のあるKERSでパフォーマンス上の利益を得ることはあまり考えられない。私はずっとそうしないとは言っていない。しかし、かなり大きな問題がある」と言っているようだ。
トヨタは、2009年のF1マシンを1月16日に発表するが、KERSの導入を決定していないことをエンジン部門シニアゼネラルマネージャーであるルカ・マルモリーニが明かした。マルモーニは、「KERSについては全チームが問題を抱えている。「400kJ(1周あたりの出力)など実際には必要ない。KERSを使う必要がないんだ。FIAは、我々に選択の自由を与えている。クルマを速く走らせることを常に考えなくてはならない」と言っているようだ。そして、さらに重要検討事項として、KERSの故障によるリタイアの可能性をあげている。
「現在、そのような問題を慎重に検討している。トヨタは市販車のこの種のテクノロジーでは多くの経験がある。したがって、安全性が主な懸念事項だ」トヨタは、安全性を理由に、KERSの導入を2010年まで延期するという紳士協定に賛成しているとされている。
他チームの状況と言えば、どうも各チームはパドックの外に応援を求めているようだ。今週、マクラーレンがKERSの導入2年目となる2010年から、モトローラの子会社である『Freescale Semiconductor』社と共同で作業する意向であることが明らかとなった。
これと同時期に、ドイツの『Bosch』社がモータースポーツへ展開することを狙い電子KERSシステムの開発を行っていると報じられている。同社スポークスマンも他のレーシングシリーズのチームと交渉を行っていることを認めているようだ。
今年4月には、ウィリアムズが2009年のKERS開発プログラムのために『Automotive Hybrid Power』社の株式を購入し、同チームのファクトリー内に移転させていた。その一方で、フィアットの子会社『Magneti Marelli』は、フェラーリ、ルノー、レッドブル、そしてトロ・ロッソといったF1チームとKERSの開発に携わっていると言われている。
これらの開発はフェラーリの社長でもありFOTA(フォーミュラ・ワン・チームズ・アソシエーション)代表のルカ・ディ・モンテゼモーロが、2009年からのKERS導入を新たに批判していたことと関係がありそうだ。
「これらの新しいレギュレーションによって、将来がとても複雑に見える」と同氏は語っている。さらに、KERS開発にかかる費用は“高額”で、その技術が一般の市販車業界には直接流用されることはないだろうと強調している。
来季はダウンフォースの大幅制限、3レースで1基のエンジンのみ使用、スリックタイヤの導入など様々なレギュレーション変更が待ち受けているが、来季のF1GPはどうなるだろうか。