【青川(中国四川省)稲垣淳】中国・四川大地震の発生5日目の16日、日本政府の派遣した国際緊急援助隊は、四川省北部の青川(せいせん)県喬庄
地区に到着し、救援活動を開始した。倒壊した6階建て病院宿舎から、生き埋めとなっている母子らを救出するのが主任務で、作業は夜通し行われる見通しだ。
一方、四川省政府はこの日夕、同省内での死者を2万1577人、生き埋め約1万4000人、負傷者約15万9000人と発表。全体での死者数は計2万
2069人となった。生存者の一刻も早い救出が待ち望まれている。
援助隊の一行31人は成都空港から車で7時間以上かけて昼前、当初の目的地である青川県関庄地区に到達。ところが現場一帯の土砂崩れがひどいため、急きょ場所を変更し、県中心部の喬庄へ移動、夕方になって実際の捜索活動を始めた。
活動現場は青川県中医(漢方)の病院宿舎で、6階建ての建物は真ん中部分から完全に倒壊している。新華社通信などによると、12人が下敷きとな
り、既に9人が遺体で発見された。生後2カ月の赤ちゃんと母親ら計3人がまだ生きているとみられ、隊員はがれきを慎重に探り、生体反応装置や各種重機を使
い、懸命に作業を続けた。
中国軍も協力している模様だが、建物は上層階と下層階が完全に粉々になって倒壊しており、掘り起こすことが非常に難しい状況という。
援助隊団長の小泉崇・外務省国際緊急援助室長は「救出に全力を挙げている。時間との勝負で、迅速に作業を進めなければ」と語った。新華社通信によると、青川県全体で約1500人が死亡、1万人余りが負傷。小泉室長は被災地の状況について「想像以上にひどい」とも話した。
日本の援助隊第2陣の29人もこの日夕、成都空港に到着。青川県に移動後の17日未明から第1陣に合流する予定だ。
また、ロシアと韓国から派遣された援助隊も16日、それぞれ被災地入りし、国際的な救援活動が本格化した。
だが、四川省政府によると、これまでに余震は約4400回発生し、そのたびに各地で救援活動が中断している。中国側が救援のため出動した人民解放軍と武装警察などは約14万人、廃墟から救出された人は約2万7560人となっている。