ピットワークのお話 その後
先日ご紹介した、ピットクルーの小島さんの本当の苦労とは。
今回のレースでピットワークの素早さは非常に多くのものをもたらしたわけですが、
タイヤ交換、燃料補給の他にも重要なポジションがあります。
先日、クールスーツ用の氷を加工していた小島さん。
一番プレッシャーが大きいポジションだと書きましたが、
彼の仕事は氷の交換だけではもちろんありません。
ドライバー交代のお手伝い(ベルトの脱着、シートクッションの交換)
計時用発信機の交換、そのほかコクピット内の作業などです。

ピットインを待ち構える小島さん。
片手にはシートクッション、一方の手には発信機、足元にはクールスーツ用の氷です。
6点式のシートベルトのすばやい脱着は大変です。
まずはシートベルトをはずして、シートクッションを交換します。
そして、脇阪選手が乗り込んできます。
肩から2本、左右から2本、股下から2本が伸びるベルトは絡まったり、
引っかかったりするので作業はややこしいです。
すばやく、ドライバーが降りると、ベルトは大抵乱れるそうです。
そして、計時用発信機の交換。
そして、クールスーツの氷の交換、チューブの脱着などです。
と、文にするとシンプルですが、何が大変かと言うと、
狭いコクピット内では無理な姿勢での作業となります。
ベルトがもつれる、クールスーツの部品が壊れるなど、不意をつかれる小さな問題が結構多いのです。
しかも、この作業はタイヤ交換と違って事前に練習ができません。
作業手順なども毎回微妙に異なり、作業のルーティン化ができません。
常にレース中でのいきなり本番での一発勝負になります。
なので、ピットイン直前には、何をどのように手に持って(時には口も使う)待ち構えるか、
どのような順で作業をするかなどを十分にイメージしているそうです。
それでも、予想外の出来事が多いので、プレッシャーは大きいそうです。

コクピットから取り出された使用後の氷。
ピットワークはどのポジションも奥が深いです。