アクシデントを監視する、ドライバースタンダードオブザーバー
すでにチェッカーから2時間が過ぎましたが、レースはまだ終わっていません。

ギリギリのガチンコバトルが魅力であるスーパーGTシリーズ。
サイドバイサイド、テールトゥーノーズの接近戦は
レースの醍醐味ではありますが、
限界ギリギリのバトルはどうしても接触などのアクシデントを招いてしまいます。
通常、レース中に接触事故や反則行為などがあった場合は
状況をコースサイドのオフィシャルスタッフや、
競技長、レース・ダイレクターが確認し、それを、審査委員会が審査した上で
ペナルティが判断されます。
実は今現在でも審議が続いています。
この最終判断に至る過程でドライバー視点での意見をより強化するために
今シーズンよりベテランドライバーの服部尚貴さんが
「ドライバースタンダードオブザーバー」として、
レースコントロールで目を光らせ審議に加わる事になりました。
過去には国内ではF3000やツーリングカー選手権でチャンピオンに輝き、
F1やインディカーレースなどの国際レース経験もある
超ベテランドライバーで、GTを戦うドライバー達の良き先輩という立場にある
服部尚貴さんにお話を伺いました。

今シーズン前に(株)GTアソシエイション坂東正明代表取締役より
この役職のオファーを受けました。
自分がこれまでレースをしてきて感じていたのですが、
出されたペナルティに納得がいかない時ってあるんですよ。
そこで、この話が来たときは、自分のこれまでの経験を生かして、
レースに貢献することができるなと、
自分には最適の仕事だと思ったと同時に、友達無くすだろうなあ・・・
と思いましたよ。(笑)
ペナルティを出す側に立つわけですからね。
でも、この一年やってきてみて、一定の評価をいただいてほっとしています。
たとえば、審査結果に対する抗議数が大幅に減ったことからも
みんなには納得してもらっているんだと思っています。
でも、初めは正直、胃に穴が開くんではないかと思っていました。
神経を使いますからね。
ジャッジひとつにしても、そのチームのレースの行方を左右するわけですし、
責任は重大ですよ。取り返しがつかないですから。
Wチェック、トリプルチェックは当たり前です。
自分の過去の経験をフルに活かして、
なるべく多くの角度からアクシデントなどを検証します。
ぶつかった瞬間だけではなく、その前から動きを調べるのも重要です。
中継映像や監視カメラの映像はもちろん、
時にはTV中継車まで走っていって映像を再確認することもあります。
自分の判断ひとつで場合によってはドライバーの今後を左右しかねないですから
慎重を期した上で、納得してもらえるジャッジになるように注意を払います。
今日のレースは責任も重大ですよ。

と、周囲が暗くなるまで審議に加わっていた服部さんでした。
一方で任命権者の坂東氏は

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ハットリはレースのレギュレーションを知り尽くしているだけでなく
レーシングドライバーとしても一流の腕を持っている。
日本のレースだけではなく海外レースの経験も豊富だ。
さらにドライバー心理を理解するという面でも大いに役に立っている。
色々とプレッシャーはあるだろうが、
これまでの仕事ぶりは非常に高く評価している。
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と、服部さんの仕事ぶりに太鼓判を押しています。
下手をすると憎まれ役になりかねない役職ですが、
そこは服部尚貴さんならでは人望の厚さとこれまでの経験や実績が評価されて
この仕事が成り立っていることを実感しました。