それでもタタはナノを出す。
難産しているタタ・モーターズさんの激安コンパクトカー「ナノ」ですが・・
巷間伝え聞くところによると、タタさんのナノはそうとう難産しているみたいです。
理由は主に二つあるみたいで、ひとつはナノの工場用地収用に関し、現地住民との軋轢・対立が深刻化・長期化しているからです。
それもいちおうの解決を見せ始めていますが、まだ予断は許さない状況のようです。
詳しくは以下をご覧ください。
「合意点のひとつとして、仲介役を務めたゴーパール・クリシュナ・ガーンディー州知事はマスコミ陣に「補償金を受け取っていないすべての農民に対し、州政府はシングールのタタ・モーターズ『ナノ』工場の敷地内の土地を返還することになるだろう」と語った。」 (「ヴォイス・オブ・インディア」9月8日 http://www.voiceofindia.co.jp/content/view/1706/61/)
これは日の出の勢いにある新興国に付き物の、一種の「公害問題」のひとつだといえるかもしれませんが、さらに大きな難産の原因はもちろん世界的な資源価格の高騰による原材料価格の急激な上昇です。
当愚ブログでも7月4日の投稿(「タタ、はやくも激安コンパクトカー「ナノ」の新型開発へ」 https://gazoo.com/G-Blog/atlas0828/73630/Article.aspx)で、資源高騰がどの程度ナノの価格に影響するか興味深いと書かせていただきました。
個人的には、タタさんは鉄鋼会社を所有しているのでおそらく値上げはしないだろうとおもっていました。それにもうひとつ理由もあります。
ナノはいわばフォルクスワーゲンさんの「ビートル」、トヨタさんの「カローラ」のような国民車なので、タタさんは威信を賭けて生産するだろうとおもっていました、だからむしろ発売予定の10月から遅れた場合、価格を下げることすらあるだろうとおもっていました。
タタ・グループのラタン会長は先日次のようなコメントをされました。
「自動車産業は原材料価格の上昇でかなり苦しい状況にあるが、1台10万ルピー(約25万円)というナノの販売価格を引き上げるつもりはない」と述べている。(「インド新聞 9月8日 http://indonews.jp/2008/09/post-1305.html)
為替の関係もありますが、25万円・・ 脅威以外のなにものでもありませんね。
ラタン会長さんは「小型車重視が生き残りの鍵になる」(同上より引用)ともおっしゃっていますが、日本車はこうした新興国の小型・低価格車に負けない高品質で魅力のある商品を作っていかなければならないのですね・・
日本にはさいわいなことに軽自動車生産の長い技術的蓄積がありますから、こうした世界的なコンパクトカー生産競争に、一歩先行しているのは間違いないとおもいますが。
しかしこれからはその軽自動車が世界で勝負していくときにに不足しているものはなんなのか?を突き詰めなければならなくなるかもしれませんね、そういった点でトヨタさんのiQという超コンパクトカーはスタディモデルとしてひじょうに興味深い存在だとおもいます。個人的に実車をみるのが楽しみです〜
いずれにしろタタさんはあらゆる艱難辛苦を乗り越えて、ナノを出す。そして次世代ナノは世界戦略車であることがすでに決定しています・・