試乗記・22〜ホンダ フリード〜
ミニミニバンの「ルーキー」
本日の2本目の記事は、「ホンダ フリード」の試乗記と
このクルマを見た時の印象をお伝えしたいと思います。

ホンダ フリード フロントビュー
☆試乗グレード G・Lパッケージ 4WD(5速AT・7人乗り)
☆試乗車概要
フリードは、モビリオの後継的存在としてデビューしたコンパクトミニバンです。このクルマのベースになったのはフィットで、フィットとフリードの共通している部品の割合は4割程度で構成されているらしいとのことです。
エンジンは、SOHC4バルブの動弁機構が用いられた「L15A」1種類のみで、トランスミッションはCVT(FFのみ)と5速AT(4WDのみ)と組み合わされます。
ボディのスリーサイズは、全長4215mm、全幅1695mm、全高1715mm(4WDモデルは30mm高くなります)で、フリードのボディサイズはこのクルマのライバルに当たる「シエンタ」とほぼ同じです。
フリードは、「FLEX」という5人乗りタイプと、7ないし8人乗りの「フリード」の2種類で構成され、4WDモデルには8人乗りが非設定となっています。
☆フリードの第一印象と使い勝手
このクルマを見たとき、エクステリアデザインの纏め方は「ミニ・エリシオン」と呼んでも相応しい感じがしました。インテリアは、いかにも現代のホンダらしい手法で、インパネ上部にレイアウトされた「アウトホイールメーター」が現行型シビックのメーターパネルデザインと共通しているかのような印象を受けましたが、ステアリングのポジションによってはメーターパネルがステアリングのグリップ部の陰に隠れるのが、このメーターの欠点だと思います。
インパネの質感は、高いレベルに仕上がっているとは思えず、このクルマのインパネデザインは質感より実用性を追求したものになっているでしょう。
居住空間は、サイズが小さい割にはゆったりとしていて、低床・低重心パッケージに力を注いでいるホンダらしいミニバンに仕上がっています。注目の3列シート部に座ってみると、シートサイズは適切で、4WDモデルの場合、ヘッドクリアランスに余裕はなく、レッグスペースは1〜2列を適切な位置に合わせたとき、拳で1個分弱の余裕があります。ただ、3列目シートに乗り降りするとき、2列目のシートバックの倒れ方が浅く、2列目のシートの左右の隙間から乗り降りした方が早いというディーラーの方に言われました。3列目のシートが出来がいいのに、この辺の詰めの甘さがあるのは少し残念です。
ラゲッジスペースは、7人乗りの場合、3列目のシートの格納方法が跳ね上げ式のため、シートを跳ね上げする時の重量がやや重く、女性の方がこの作業をするとき、少し骨の折れる仕事になりそうな感じがします。シートの格納方法がもう少し簡単なものが採り入れられなかったのかなと私はそう思いました。
荷物を積む機会が多い方には、「FLEX」モデルを強くお勧めします。
☆軽快な周りかたをするエンジン
さて、フリードの見た時の印象をここまでにして置いて、このクルマを試乗した時の短評を述べたいと思います。
フリードに搭載されている「L15A」エンジンは、フィットのRSに搭載されている形式と同じですが、最高出力と最大トルクの数値が若干低められているらしく、フリード用にチューニングされたエンジンが用いられているようです。
このエンジンの特筆する部分は、軽快なエンジンに仕上がり、エンジンノイズが静かになっていることです。今回試乗した4WDの場合、力強さはあまり感じられず、大人しく乗る分ではまず不満のないレベルに仕上がっています。4WDに搭載されている5速ATとの相性がよく、CVTの欠点である「瞬発力にかける動力性能」をこのミッションによってカバーされているでしょう。

フリードに搭載されているエンジン「L15A」型
☆不快な乗り心地
乗り心地は、4WDモデルの場合、「ド・ディオン」アクスルというリアサスペンションが奢られているため、平坦な路面でも無駄なサスペンションの動きがあり、不快なショックがキャビンに伝わり、乗り心地の部分に関しては、恐らくFFモデルの方が良いのではないかなと思います。ド・ディオン式アクスルは、ロードホールディングが高い事が特徴で、逆に捉えると、ロードホールディングの高さがそのまま反映しているかのような味わいになっていると思えました。
☆軽さが目立つパワステ
パワステのアシスト量は、極めて軽く、手応えのなさがひときわ目立ち、中立付近の不自然な軽さがなかったのが特筆する部分だと思います。
ステアリングのインフォメーションは、決して高いレベルに仕上がっているとは言えず、このクルマの性格を考えると、妥当なチューニングが施されていると言えるでしょう。
フリードは、「ミニミニバン」というセグメントをホンダらしい答えを出しているかと…そのように思えました。
このクルマの魅力はサイズがコンパクトであるながらも、実用性が高く、街中のシーンで走っている時が一番輝いて見えると感じました。
このクルマの出来は、ホンダならではのテイストがきちんと引き継がれていることに気が付きました。
【参考】
☆ ホンダ フリード・オフィシャルサイト
URL=http://www.honda.co.jp/FREED/