☆作務衣づくり☆
実習生の木さんが、腕をふるって作務衣を作ってくれましたっ!

9/13
前々から作ろうといってくれていた作務衣(さむえ)づくりがいよいよ始まります。
東京賢治の学校から研修に来ていたたくやくんのお父さんが、綺麗な布をたくさん送ってくれていたので、それで服を作ろう(作ってあげよう)!いうことになっていたのです。
その中から好きな生地を選んで、それを組み合わせて作って頂きます。
ぼくが選んだのはこの四枚。
アジアンテイストな一着になる予感・・・ぐふふふっ
これで作務衣のズボンになっちゃうんだって〜

まずは生地の裁断です。
作務衣はほとんど形が決まっているらしく、サイズを決めれば後は定型の型紙に沿って切って、つないでいけばできる、簡単よっていうことですが、そうは言いいますがぁ・・・
家庭科の成績「2」の、わたくしのチカラをなめてもらっちゃ?困りますよう。

しばらく経ってから見に行ってみると、シンプルなパーツにぴしゃっと切られておりました。
図面どおりのうつくしさっ!
これがズボンになるんですね〜。
うん、イメージがかたちに降りてきますね、面白いな。
和服は反物から作られることが多く、細長い生地空間を有効に活用するため直線を多用して組み合わせているのが特徴で、そのぶん生地のはぎれというか、無駄に捨ててしまう部分が少ないんでしょうね。
日本人は、「エコ」なんて言葉が入ってくる以前のほうが、ず〜っとエコしてたんですよ。

9/14
実習の合間を見計らっては、制作を進めてくれています。
食卓(雑然としていますね〜)でカタカタカタカタとリズミカルにミシンの針を走らせる音に、たくやくんも興味津々でした。
今はどのあたりなのでしょうね〜?

どうやらズボンのすそ直しのようです。
カメラを向けると照れちゃいますが、眼は真剣そのもの、針先から離れることはありませんでしたよ。
おしゃべりしながらでも、手を休めずどんどん作れるのが流石でした。
安定感がありますね〜

淡い光に照らし出された手元では、布と糸が針の運動によって縫い合わされていきます。
もともとは布も糸の集積でできているわけですから、相性のいい関係のはずですね。
糸を縒(よ)ったり、解いたり、紡いだり、結んだりしながら、ちいさな関係をこつこつと丁寧に積み上げていくと、線(糸)が面(布)になり、また面が空間(服)になるんですね。
人と人の関係だって、人と生き物との関係だって、ちいさくて細くて頼りなくて危うくて失いやすくて微妙で脆くて儚くて・・・・
でもそれしか用いることのできない、糸のような〈あいだがら〉を大事に手繰り寄せ、あたためながら結わえていくことが、最善の充実への配慮となるのでしょう。

そんなこんなで、ズボン完成〜!!
カッコイイこの色合い!!
はくのがめっちゃ楽しみだわ~☆

仕事の後の一杯と談笑。
綾・賢治の学校、不定期〈大人の夜会〉へようこそ・・・(笑)
にんげんらしくて答えの出ない、「こーだあーだそーだどーだ」のやりとりが、明日の活力になったりしとります。

9/16
続きまして、上着の制作に入られました。
「見てても特に面白い作業はないわよ~」と言われますが、確かにそんなにわくわく面白くはないけれども(笑)、ばらばらの布が繋がって、見覚えのあるかたちに近づいていくのは不思議なものです。
煌びやかに出来上がったものをお店で物色して→好みのものを選んで→お金を払って持ち帰るという、町で繰り返されている資本の流動のど真ん中からではなかなかに気付きにくい部分が、ここからは惜しみなく産み出されてくるようです。
木さんのお母さんの代からもうウン十年(本人談)??も大事に大事に使われてきているミシンだそうですから、それだけでもう価値の深いことに思えます。
物についてまわる価値基準なんて、人間が勝手に決めた約束事だけれども、ぼくはお金に置き換えられるべく設定された物の値段(初期設定)から時を隔てれば隔てるほど、使い込まれれば使い込まれるほど、愛着を伴うより貴い価値が芽生える可能性があるのだと・・・そんな風に考えています。
きっと、多くの方が経験の上で知ってらっしゃる自明のことですよね。

本体に左肩を縫いつけ、前紐を取り付けて、後は右肩を残すのみです。
今だかつて誰も腕を通したことのない(当たり前?)着衣が、肉体との出逢いを待っています。
僕のサイズに合わせてつくられた、今生の地上で一点しかない着衣ですから、思い入れの限りなく膨らむ余地がたーんと在ります。
どこか、きゅっと身の引き締まるような心持ち。
オーダーメイドでつくられた一点ものの貴方(作務衣)と、これまたおそらく一点ものであるはずのわたくしが、素晴らしい出逢いを奏でるか或いはそれを反故(ほご)にしてしまうかは、お互いの抱える〈縁〉のちからに導かれて決定していくのかな。
それとも、一瞬一瞬を決定していく〈縁〉のちからは、自力によって切り開いていけるものなのかな・・・

人の外皮として気温差や刺激から生身を守ってくれる貴方と、これからどんな時間を共に過ごしていけるのか、楽しみです。
僕にできることは、大切に着てあげることくらいだよ。

人と人や、人と生き物を結ぶ美しい関係性がこの世界に在るのだとしたら
僕たちはその糸を探し出し 丁寧に根気強く手繰り寄せながら
どちらかが一方的な主体に転がり込むのではない
対称的な世界の生成、生地を織り込み、物語を括り、
豊かな多様性を包み込んでくれる宇宙空間を羽織っていられるための
針のような受信機、祈りの触手をどこまでも伸ばしていきながら
生きる歓びに満ちた在り方を体現し続けていたいと、望むのだろう。
賢治の学校・実習生 緑
・みんなで声に出してみよう!!今日の「ありがとう」・・・
「 ジェクユ 」
チェコ語