ブラボー!マーラー
昨日は、フランクフルト響のマーラーを聴いてきました。
名古屋国際音楽祭のひとつ、フランクフルト放送交響楽団の演奏会に行ってきました。外国のオケのコンサートも久し振りなら、前から7列目のど真ん中という素晴らしい席もそれこそ何十年ぶりのことか。指揮者の真後ろでした。
プログラムは、リヒャルトストラウスの歌曲とマーラーの第九交響曲。私のお目当てはマーラーです。
ハプニングもありました。後半の開始を告げる予鈴が鳴ってしばらくしても一向にはじまる気配がありません。客席がいぶかり始めた頃、放送が入りました。
「出演者に急病人が出たため、もうしばらくお待ちください。」
これまで、演奏中に、弦楽器の弦が切れるのは何度か見たことがありますが、演奏者の急病は初めてです。
結局、40分近い休憩になってしまいましたが、やっとのことで、後半のマーラーの開始です。
ところが、曲が始まってしばらく、なんとなく演奏が乱れているように感じられたのです。「えっ、これがフランクフルト響の演奏?レベル下がったのじゃない?」といぶかっていました。
しかし、それは、どうも緊急事態のショックを引きずっていたようで、数分すると、さすがと思わせる演奏に変わり始めました。曲が謳っている、曲が躍動している、そんな感じです。
日本のオケの演奏水準もずいぶん上がってきました。緻密でよく纏まった演奏が身上でしょうか。そうした演奏に比べ、感情が噴出したような印象です。間近なので、演奏者の顔もよく見えます。見ていると、自分のパートが休みのとき、みんな嬉しそうに微笑んだりしています。日本のオケでは見られないことです。演奏を楽しんでいるのでしょう。だから、美しいだけでなく、曲が生きているのです。
私は、曲も楽しみながら、そんな彼らの顔も楽しんできました。あの人は「卒業」のMrs.ロビンソンみたい、あの人はテニスのキング夫人、ヴィオラのご婦人は、大学にいたトンプソン教授そっくりなんて調子。勿論、男性人も。コンマスは若き日のシューベルトそっくり、チェロの主席はフランケンシュタインみたいだ。
東洋人も何人かいました。帰路、プログラムで名前を確認したら、日本人は一人で、あとは韓国、中国の女性のようでした。
チケットが1枚しかなかったので、ROKOと一緒に行けなかったのは残念でしたが、ひとりでも十分音楽を堪能した夜でした。