トヨタ自動車をめぐる米国発の品質問題でトヨタへの風当たりが一段と強まっている。1月の米国販売は前年同月比15・8%も落ち込み、来月以降のさらなる減少が懸念される。プリウスのブレーキに関する苦情も表面化し、国内でも顧客からディーラーへの問い合わせが出始めた。2006年のリコール問題から品質を経営の最優先課題にしてきたトヨタだが、4年足らずで再び同じ問題に直面したことになる。事態を早期に収束するためにもトヨタは顧客への説明と品質管理に万全を尽くす必要がある。
アクセルペダルの対策を米国で発表し、2日には名古屋でも会見して事態の収束を図ったトヨタ。だがその翌日にはプリウスのブレーキに関する苦情についての報道が飛び出し事態は再び悪化した。
国内のディーラーにもプリウスに関する問い合わせの電話が入り始めた。合同就職セミナーを開催する予定の中部地区のディーラーにも学生からの問い合わせが入っている。国内で20万台以上を販売したプリウス。初の全チャンネル併売車だけに「全国の販売店が対応に追われることになればこれまでにないことになる」(大阪のトヨタ系ディーラー)と影響が広がることへの懸念も出ている。
トヨタの問題が日本車全体に及ぼす影響についてメーカー各社は「日本車に対する信頼はトヨタがトップランナーだったので多少影響があるかもしれない」(近藤広一ホンダ副社長)、「何が起こっていくかこれから検討する」(大道正夫三菱自動車執行役員)と比較的冷静だ。また「品質・安全の徹底を社内中に指示した」(志賀俊之日産自動車最高執行責任者)、「気を引き締めて商品開発を進める」(森郁夫富士重工業社長)と安全・品質管理を改めて徹底するとのコメントも相次いでいる。
トヨタは06年のリコール問題後「今後生産する車は絶対にリコールを出させない」(渡辺捷昭社長=当時=)と品質管理を徹底した。しかし、今回のアクセルペダルの不具合については試験方法が十分でなかったことを明らかにした。急拡大に体制が追いつかなかったとの指摘はトヨタ関係者からも出ており、トヨタには品質管理の徹底が再度求められる。
[2010年2月5日 23時23分 日刊自動車新聞 ]