マツダは今年度の国内生産計画を80万台強へ上方修正しサプライヤーに伝えた。在庫調整が進ちょくしたことに加えて、日米欧のスクラップインセンティブによる市場活性化の効果で小型車を中心に販売台数の増加が見込めるため、「デミオ(海外名=マツダ2)」と「アクセラ(同=マツダ3)」の生産台数を増やす。ただ、「下期の工場稼働8割で黒字化」(山内孝社長)を目指して本社、防府工場に4本ある完成車ラインのうち2本を1直としているシフト体制は変更せず、残業などで増産対応する方針だ。
マツダの今年度当初の国内生産計画の公表値は76万4千台。80万台強に変更したことで、4万台程度の上方修正になる。長期在庫が増えることを警戒して、増産は各国の買い替え促進政策で売れ筋になる小型車に絞って実施する。
昨秋の金融危機・経済危機の影響で世界的に自動車販売が落ち込んだのを受けて、マツダは昨年12月から減産対応を本格化。休業日を設定したほか本社工場、宇品工場とも2本あるラインのうち1本を通常の2直に対して1直とした。この結果、今年3月末の欧米の販社在庫は11万2千台と昨年12月末より約24%、前年3月末より約16%減少するなど、計画を上回る削減を達成した。
今後の成長戦略では「各地のスクラップインセンティブに乗り遅れないことが重要」(幹部)と見ている。ドイツでは1月から、英国では5月から、日本では6月19日に申請受付が始まった(4月10日以降購入分に遡及=そきゅう=適用)。米国でも7月から実施する見通しだ。
燃費性能が高く買い替え優遇対象や売れ筋になる可能性が高いデミオやアクセラの見込み生産を開始。供給能力を確保して販売増につなげる。
[2009年6月22日 19時58分 日刊自動車新聞 ]