プジョー・シトロエン・ジャポン(PCJ、ティエリー・ポワラ社長)は、2010〜11年にかけて日本市場における仏シトロエン車の販売車種構成を、コンパクトから上級セダンまでのフルラインアップに転換する。販売車種数の増加に向けて同社は1日、札幌、仙台、松本、長野、甲府、富山、熊本、沖縄のプジョー販売店でシトロエン車の新車販売・サービス対応を開始した。新たな車種構成に見合う販売網の早期実現を目指した苦肉の策。プジョーとシトロエンを合わせて年間新車販売1万台の達成に不可欠なシトロエン販売網の強化に、プジョー販売店のインフラを活用しはじめた。
08年新車登録台数はプジョーが前年比25・5%増の6200台、シトロエンは同36・0%減の1500台。両ブランドを合わせて7700台となっている。PCJはこの合計販売台数を早期に1万台へと引き上げる目標を立て、商品と販売網の拡充を急いでいる。
商品はこれまでプジョーは「207」「308」を主軸にし、シトロエンはプジョーのセグメントと重複するコンパクトクラスの車種を手薄にしてきた。このシトロエンの車種構成を見直し、10年からフルラインアップに向けた新型車の投入を開始することで、シトロエンの魅力を高めていく。
販売網はプジョーは40都道府県・83店舗と全国販売網が完成に近づきつつある。一方のシトロエンは25都道府県37店舗で販売店舗が存在しない地域が多い。しかも昨年秋以来の景気の悪化から新規出店は当面期待できない状況にある。このためプジョーとシトロエンという2ブランドの仏車を扱うPCJの特性を生かし、日本独自の仕組みとしてシトロエン車の増販にプジョー販売網を用いることにした。
6月1日に8地域のプジョー販売店でスタートした「シトロエンセールス&アフターサービスポイント」は、主にシトロエン販売店が撤退し、新規出店の予定が無い地域などに店舗を構えるプジョー販売店が対象。10年までに空白地をカバーしていく。
シトロエンの国内保有台数は2万3千台あり、シトロエンの販売はシトロエンからシトロエンへの代替が多い。このため保有の維持が重要だ。
このためPCJは、08年からシトロエン販売店舗空白地のプジョー販売店がシトロエンの整備需要をカバーする「シトロエンサービスポイント」を展開。今回はさらに一歩進めて保有母体を中心とした代替需要にまで対応する仕組みをつくりあげ、今後の車種構成の拡充による販売攻勢の準備を整えはじめた。
[2009年6月1日 16時57分 日刊自動車新聞 ]