商用車大手のスウェーデン・ボルボグループは、路線バスや長距離トラックなど向けに新たなアルコールインターロック装置を開発したと発表した。インターロック機能をブレーキに適用することで、エンジンを停止せずにドライバーの交代を可能とした。燃料噴射・電気系をロックする従来システムに比べ、ドライバー交代に伴う飲酒測定時間、システムリセット時間を大幅に短縮できるとしている。同社製のバスを使用する各国の事業者向けに近く供給を開始する。
同社は、飲酒運転の根絶に取り組むスウェーデン政府の意向を受け、2007年に大型車用のアルコールインターロック装置を実用化、危険物を輸送するトラック運送業者や希望する事業者などに供給している。その後は、アルコールインターロック装置の有効性が評価され、装置メーカーが増えたほか、欧米を始め、日本でも法規の整備、運送現場での導入が進んでいる。
ボルボが開発した新たなシステムは、主に路線バス事業者の要望を反映したもの。バスの運行現場では、特定のバス停やターミナルなどで、実車中でもドライバーを途中交代するケースがあるが、運行の定時性を確保するために出来るだけ迅速な交代が求められる。ただ、エンジンを停止する従来のシステムでは、システムのリセットと新たなドライバーのアルコール再測定のほか、ドライバー同士の手続きを含め最大で15分程度を要するケースもあるとしている。
このためリセットに時間がかかるエンジン停止を伴わない方式として、ブレーキインターロックを開発した。ドライバーが交代する時は、リセットボタンを押すことで、システムがブレーキをロック。新たなドライバーが飲酒状態にないことが認証されるまで解除しない。
また、インターロック機能がエンジンの作動に依存しないため、例えば始業時には、あらかじめ運転者以外のスタッフがエンジンを始動しておくことも可能で、冬場の暖機運転や点呼などに要する時間も節約できるとしている。
[2009年11月5日 20時21分 日刊自動車新聞 ]