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ケーヒン、HV車生産拡大に対応しPCUの増産準備



 ケーヒンは、ハイブリッド車(HV)のパワートレーンおよびバッテリーの制御機構であるパワー・コントロール・ユニット(PCU)の増産準備に着手した。同社がPCUを供給しているホンダ「インサイト」の販売が好調なことから、その生産拡大に合わせて体制を整える。インサイト用PCUは鈴鹿工場(三重県鈴鹿市)に新設したセル(屋台式)生産設備で行っており、その増設によって供給能力を強化する方針だ。セル生産の展開は同社初。一般的な生産ラインと比べて設備投資の少ないセル生産のメリットを生かして増産対応を効率化し、競争力を高める。

 インサイト用PCUは現在、4つのセルの2直稼働でフル生産されている。ホンダは当初、インサイトの国内販売計画を6万台としていたが、10万台以上に拡大する可能性が確実になったため、PCUの増産対応が不可欠になった。
 ケーヒンは従来、宮城県の角田工場などでPCU関連部品を生産し供給していた。こうした中、PCUの完成品として受注した新型インサイト向けは、ユニットの大きさを考慮して、同車種が生産されるホンダ鈴鹿製作所の近隣に配置している鈴鹿工場で最終組み立てを行い物流コスト削減につなげることにした。鈴鹿工場はこれまでエアコンのHVAC(空調ユニット)の組み立てやインテークマニホールドといったサイズの大きい物流効率の悪いユニットを生産してきた。同工場がハイブリッド専用部品の組み立てを行うのは初めてとなる。
 セル生産は、ガソリンエンジンの燃料噴射システムのノウハウを応用して体制を構築した。同社は生産体質改革の一環として、生産ラインの新設時に設備スペースおよび投資を2分の1に削減する活動に取り組んでいた。PCUのセル生産では、その目標を上回る成果が上がったという。
 また、設備あたりの生産量を小規模で立ち上げられるセル生産は、複数のセルを合計した総生産量が調整しやすく、海外への生産移管時の投資負荷を必要最低限にとどめられるというメリットがあるため、導入に踏み切ったともしている。

[2009年8月5日 22時37分 日刊自動車新聞 ]

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