富士重工業は4日、排気量1リットル級の小型車を次期中期経営計画(2011〜15年)期間中に国内外で発売する。採算性などの面から水平対向エンジンを搭載せず、パッケージングなどを工夫して独自性を打ち出す。軽自動車をOEM(相手先ブランドによる生産)調達に切り替えつつある同社の商品ラインアップは排気量2リットル以上が中心。世界的に進むダウンサイジング(小型化)の潮流に対応する。
森郁夫社長が同日の決算会見で明らかにした。現在、社内にプロジェクトを設置し、商品コンセプトなどを詰めている。サイズやパワートレーンなども決まっていないが、森社長は「スバルと言うと、コンパクトカーについても水平対向エンジンかということになるが、必ずしもそうではない」と述べた。製造原価の高い水平対向エンジンを小型車に搭載する可能性は低いと見られ、アライアンスを組むトヨタ自動車からエンジンなどを調達する可能性もある。
ただ、サイズ・価格帯とも大手が開発中のグローバルスモールカーより上級に位置づけ、すみ分けを図る考えだ。
同社はまた、軽自動車「プレオ」の生産を昨年末で打ち切り、「R1/R2」についても、3月14日受注分を最後に生産を終了することを明らかにした。
■3月期 業績予想を上方修正
富士重工業は4日、2010年3月期の連結業績予想の上方修正を発表した。昨年11月2日に公表した前回予想に対し、売上高を500億円増の1兆4100億円、営業利益を130億円増の140億円に引き上げた。今期の上方修正は2度目。新型「レガシィ」の導入効果や、米国販売の好調などが続くと見ている。10年の世界販売も小売りベースで前年比6%増の60万台に設定した。森郁夫社長は「今年は攻める年として一層の拡販やコスト削減を図る。長期的には、定常的に営業利益率8%を確保出来る体質を目指す」と述べた。
2009年4〜12月期の連結業績は、売上高が前年同期比8・6%減の1兆121億円、営業利益は同60・9%減の39億円。世界販売(売り上げベース)は前年同期比6・1%減の39万7千台となった。前提為替レートは米ドルが前年同期に比べ10円円高の94円、ユーロは23円円高の133円。円高が大きな減益要因となったが、経費削減などで営業黒字を確保した。
足元では10〜12月期の世界販売が前年同期比9・9%増と好転し、「新型レガシィなどの増産により国内工場もフル操業状態にある」(同)とする。今後はこの好調を持続させて通期の目標達成を目指す。
[2010年2月5日 22時8分 日刊自動車新聞 ]