続報も気になる!? 国産車アラカルト(後編)【東京オートサロン2017】

前編に続く後編では、スズキ、ダイハツ、そしてトヨタブースの車両をチェック。市販車のドレスアップ仕様からレーシングカーやラリーカーまで気になるクルマを紹介しましょう。

モータースポーツをイメージしたドレスアップカーを展示したスズキ

発売が始まったばかりの新型スイフトを筆頭に「市販車+α」のドレスアップカーを展示したスズキのブース。モータースポーツを意識させる車両を目立たせたのは、もしかして現在のところ主だった競技活動を行っていないスズキからの何らかのメッセージでしょうかね?

もしや次期型スイフトスポーツ? と思いきや、実は標準スイフトがベースだった「スイフト レーサー RS」。これまでスイフトのモータースポーツイメージは「黄色」でしたが、ブルーへとイメージチェンジしたのが興味深い気もします。次期スイフトスポーツも待ち遠しいですね。
「イグニス モトクロッサー スタイル」はオフロードバイクのイメージでカスタマイズ。確かにクロスオーバースタイルの高い車高はオフロードギヤ的な使い方にもマッチングしそう。
こちらも発売されたばかりの「スペーシア カスタムZ」をベースにしたドレスアップカー。ラメ入りの塗装がいい味出しています。そして天井はなんとクロコダイル柄。その発想はありませんでした……。

ダイハツはゆるさ自慢の脱力系から懐かしのボーイズレーサー風まで

個人的にはここ数年に比べてかなりの本気を感じたダイハツブース。注目はかつてのチューニングカーをほうふつとさせる「SPORZA」シリーズとサーファー系の「Beach Cruisin’」シリーズ。どちらもコンセプトがしっかりと定まっていたうえにカスタマイズのセンスが良好で、見応えバッチリでしたね。

脱力系なムーブキャンバスにサーファー仕様がよく似合うことを教えてくれた「MOVE Canbus Beach Cruisin' Ver.」。ゆったりと和めそうな居心地のよさを感じさせる、このままミニカーにして飾っておきたい雰囲気です。
こちらは対照的に、走りを強調。中年以上のクルマ好きなら、かつて一世を風靡した「デ・トマソ」とか「TR-XX」を思い出さずにいられない温故知新な仕上がりの「Boon SPORZA Ver.」です。奥は同仕様の「トール」。こういうカスタマイズはオートサロンによく似合いますね。まさにボーイズレーサーです。

走りのイメージを前面に出したトヨタ&レクサス

レースにラリー、そしてストリート仕様コンプリートカーの参考出品と走りのテイストで盛り上げたのがトヨタブース。「アクア」や「ヴィッツ」のコンセプトカーのネーミングになっている「TGR」とは「TOYOTA GAZOO Racing」の略で、従来の「G’s」や「GRMN」のようなコンプリートカー販売を見据えているようですよ。ただし、内容に関しては明らかにされなかったので続報を待ちましょう。

現在販売している「G’s」とは異なる「アクア TGR Concept」。単に名前と見た目が違うだけなのか、それとも中身も「G’s」とは異なるのか? 
こちらは「ヴィッツ TGR Concept」。国内未発売の3ドアというボディから考えると、「G’s」というよりは「GRMN」に近いかなり特別なモデルになるようにも思えるが……。あくまで噂だがエンジンはターボが搭載されるという情報も。
トヨタがワークスチームとして今年から復帰参戦する「世界ラリー選手権(WRC)」のマシンも一般に初公開。注目はやはりエアロダイナミクスでしょう。複雑な形のリヤウイングは風が正面から当たっていない際でもしっかりとダウンフォースを発生する形状なのだとか。ドアミラーがウイング状なのも気になりますね。
12月に発売されたC-HRですが、この展示車両は異彩を放っていました。実はレーシングカー風のドレスアップではなく、実際にレースに参戦した車両。開発中の車両でレースへ出場することも珍しいですが、それがSUVなのですから走りにこだわっていることがひしひしと伝わってきますね。
レクサスブースでは市販車がもうすぐ正式発売されるLC500のGT選手権参戦車両とRC Fの「GT3」モデルを発表。レースで大暴れする姿に期待しましょう。

(工藤貴宏+ノオト)

[ガズ―編集部]