交通事故、小学生の傾向は? 家族で見直す交通ルール

この春、幼稚園・保育園を卒園し新一年生になるお子さんも多いことでしょう。なかには、小学生になって初めてひとりで登下校をするお子さんもいるのではないでしょうか? そこで今回は、小学生の交通事故の傾向と交通ルールについてまとめました。ぜひ家族で、交通ルールを考えるきっかけにしてくださいね。

交通事故が起きやすいのはいつ?どこで?

交通ルールを確認する前に、小学生が遭った交通事故の傾向を見ていきましょう。警視庁が発表した「子どもの交通人身事故発生状況~平成28年中~」によると、次のような特徴が挙げられています。

<発生しやすい状況>
・道路を横断中
・自宅から500m以内

<多い事故原因>
・子どもの飛び出し

男女の比率を見てみると、女子に比べて男子の方が、事故にあう割合が高いというデータが出ています。また学年に関係なく14時から18時の間に事故にあうことが多く、下校時や放課後が特に注意すべき時間になります。

「道路横断」と「飛び出し」には特に注意を!

まずは安全に街を歩くために、歩行者が守るべき基本的な交通ルールを確認してみましょう。

1.道路を渡るときは横断歩道や歩道橋を渡りましょう。交差点で斜め横断、信号のない横断歩道でのクルマの通過直前、直後の横断はしないようにしましょう。
2.信号は必ず守りましょう。赤は止まれ、青は左右を見回しクルマが来ていないことを確認してから渡り始めましょう。
3.歩道があるときは必ず歩道を歩き、歩道がない場合は極力、道路の右端を通りましょう。
4.クルマのそばや道路では、絶対に遊んではいけません。
5.道路には飛び出してはいけません。

上記のルールでお子さんに特に気を付けてほしいのが「道路横断中の事故」と「飛び出しによる事故」です。

・道路横断中
交通ルールは、相手に守ってもらえるという確約はありません。例え信号のある横断歩道をルールに従って渡っていても、クルマが横断歩道内に進入してくることがあります。

子どもが交通事故に巻き込まれないために、横断中も左右をよく見回し、近づいてきたクルマのドライバーから自分が見えているのか確認する癖をつけるように伝えましょう。特に大型トラックは車高がある分、小さな子どもの存在に気づきにくいことがあります。大型車が横断歩道に進入してくる際には特に注意するようにし、危険と判断したら無理には渡らずに待つようにしましょう。

・飛び出し
子どもの事故原因で多いのが「飛び出し」です。子どもの特性として、物事に夢中になると他のことが見えなくなることがあります。ゲームやケータイなどに夢中になって周りが見えなくなってしまうと危ないので、「ながら」歩きはしないようにしましょう。そして、どんなに急いでいても、道路には決して飛び出さず安全を確認するようにしてください。

時間と曜日を変えて、何度か登下校の予行練習を

新一年生や、転校生として新しい学校へ通うことになるお子さんと一緒に登下校の予行練習を行う保護者の方も多いと思います。予行練習は、1度だけでなく時間と曜日を変えて何度か行ってみてください。曜日や時間によって、新たな「気を付けるべきポイント」に気付くこともあります。加えて通学路だけでなく塾や習い事、放課後の遊び場までの道のりなど、子どもの行動範囲にある道路も合わせて確認をしておきましょう。

また予行練習の際は、子どもと同じ目線に立つことを忘れずに。信号や道路、クルマなどが、子どもからはどのように見えているのかを理解することができます。

大人が交通ルールの見本となって

大人は子どもにとってお手本です。良いことも悪いことも大人のマネをします。子どもの目の前で、信号無視や交差点での斜め横断などのルール違反をすると、子どもにマネをされてしまうことも。

日頃から交通ルールを守り子どもたちの良いお手本となるよう、心がけていきましょう。


(唐沢未夢+ノオト)


[ガズー編集部]