幻の「ランボルギーニ イオタSVR」も登場! 大人が楽しめるミニカー「トミカプレミアム」の世界

1970年代の日本に訪れた空前のスーパーカーブーム。当時は子どもから大人まで、多くの人々がレーシングカーにも負けない速さと個性的なスタイリングに魅了されたものでした。今も、「いつかスーパーカーを手に入れたい!」と憧れを抱き続けている人もいることでしょう。

そんな「スーパーカー少年」の夢を叶えてくれるのが、精巧な作りで歴史的な名車を再現するミニチュアカーシリーズ「トミカプレミアム」です。10月21日(土)には、同シリーズから「ランボルギーニ イオタSVR」が発売。そこで、トミカプレミアムとこのイオタSVRの開発秘話を伺ってきました。

トミカは今年で47年。のべ1万車種、6億2000万台以上!

「トミカ」といえば、乗用車はもちろん、働くクルマや特殊車両など、世の中で走っているさまざまなクルマの手のひらサイズで再現したミニカーのシリーズです。まさに「立体自動車図鑑」ともいえるリアルなスタイルが人気を誇り、その歴史は今年で47年目。

毎月2台ずつ入れ替わりながら常時120種がラインナップされていて、これまでに発売された車種は900種以上で、通算の出荷台数は6億2000万台を超えています。これまで作られたトミカを全て縦列駐車させたら、地球2周半ほどの距離になるとか。その中でも、「トミカプレミアム」は、より精巧な造りで人気を博すハイディテールコレクションモデルです。

「トミカが好きだった少年が大人になり、一時おもちゃから離れる期間をあっても、大人になった時、父親になった時に、またおもちゃ売り場に戻ってくる。 そんなとき、子どものころの『懐かしさ』やクルマへの『憧れ』がよみがえって、改めてトミカを手にとってくださるユーザーが増えてきたんです」。そう話すのは、トミカプレミアムの企画開発に携わる、遠藤勇希さん。

「トミカプレミアムは大人のユーザー、特に30代から50代にむけて2015年4月に発売を開始しました。こだわりは、大人が自分のために欲しくなる精緻なクオリティ。例えば通常のトミカでは、タイヤは共通のものが用いられていますが、トミカプレミアムでは、車種ごとにホイールまで忠実に再現しています」

ひと目で「そのクルマのカッコよさが伝わること」を通常のトミカよりもさらに追求し、どこまで本物のイメージに近づけるか。「最大限の表現」を目指して造っているそう。また、製品化される車種は、今のところ通常のトミカにはない旧車のスポーツカーが中心となっています。

「今の大人たちが、免許を取った当時乗りたかったクルマ、『このクルマがほしい!』と憧れたクルマを中心に製品化しています。 買いやすく、集めやすい価格にもこだわっており、価格は1台800~900円。長年培ってきたトミカのものづくりの経験とノウハウをフル活用して、このクオリティと価格を実現しました」

幻の「ランボルギーニ イオタ SVR」が登場!

スーパーカーは、2015年10月の「ランボルギーニ カウンタック LP500S」を皮切りに、カラーリングの難しさが際立つ「ランチア ストラトス HF ラリー」、スーパーカーブーム時代から現在までも人気を誇る「ポルシェ 911 カレラ RS 2.7」をこれまでに製品化。そして2017年10月21日(土)には、伝説のクルマといわれる「ランボルギーニ イオタ SVR」(800円/税別)が登場します。

そもそもオリジナルのランボルギーニ イオタは、1966年~1973年にかけて約750台生産されたランボルギーニ ミウラの改良・実験車両として1969年に1台のみつくられたクルマです。 しかもその最期はテスト走行中に横転して炎上、という悲劇的なものでした。

その後、ランボルギーニ純正のレプリカとして登場した中の1台こそが「イオタ SVR」。まさに幻のスーパーカーなのです。

そんな幻がトミカとなって登場するとなれば、当時、羨望の眼差しでスーパーカーを見続けた少年の目は当然厳しいもの。

「苦労したところはギミックとスタイルの両立ですね。 本物をリアルに再現しつつ、ファンの方々の記憶の中にある『あのクルマの姿』のイメージに近づけることが大変でした。ボディ全体はもちろん細部の形状やエンブレムまで表現すると共に、当時誰もがやってみたかった『リアカウルの開閉』を楽しめるギミックを取り入れました」と遠藤さん。

このガバっと開くリアカウルに憧れを抱いた人も多いはず。12気筒エンジンも再現されているので、このイオタSVRを手にしたら、ぜひ開けてみてくださいね。もちろん、ランボルギーニ社からもお墨付きをいただいている仕上りです。

少年のころの思い出とシンクロできる仕上がり

未来的なフォルムと300km/h出るクルマが大好きだった少年が大人になった今、あのときのドキドキした気持ちをよみがえらせてくれるトミカプレミアムは、まさに「大人の嗜好品」ともいえる逸品です。憧れのクルマを手に入れて、少年のころを思い出そうじゃありませんか。

(取材・文・写真:別役ちひろ、編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]