新旧 トヨタ 86 ディテール比較

2016年8月に大規模な仕様変更が実施されたトヨタ86。スポーツカーとしての走行性能のほかに、デザインや装備にはどんな差異があるのだろうか。従来モデルの“前期型”と、マイナーチェンジ後の“後期型”との違いを紹介する。

フロントビュー

前期型86:
「エアロハンドリング」のコンセプトにのっとってデザインされた、前期型86のフロント周り。走行中、上下左右に分かれた空気が、そのまま車体を挟みこむ流れを作る形状とされている。
後期型86:
マイナーチェンジを機に、フロントグリルは拡大。空力性能を向上させるフィンが、バンパー下端やフォグランプベゼルに設けられた。Bi-Beam LEDヘッドランプも、後期型ならではの特徴。

サイドビュー

前期型86:
水平対向エンジンの特徴を生かした、低いボンネット高が印象的なサイドビュー。86の開発に際しては「1mmでも低いスポーツカーを作る」という目標も掲げられた。
後期型86:
マイナーチェンジ後の86は、細いツイストデザインの17インチホイールを採用することで、「見る者により軽快な印象を与えるサイドビュー」が表現された。

リヤビュー

前期型86:
リヤは、ワイド感を強調するデザインが採用されている。さらに、下方に設けられた逆三角形のリヤフォグランプが、レーシーなイメージを演出。
後期型86:
後期型では、バンパーの黒加飾部位の幅が拡大され、一段とワイドな構えが表現されている。リヤコンビネーションランプのデザインも水平基調に変更。併せてLED化されている。

インストルメントパネル

前期型86:
左右対称かつ水平基調の明快なデザインとされたインストルメントパネル。GT“Limited”(写真)は、カーボン調のパネルやレッドステッチでドレスアップされている。
後期型86:
後期型86 GT“Limited”のインテリア。助手席正面のパネルやドアトリムに人工皮革「グランリュクス®」を採用し、外光の反射を抑えつつ質感を高めた。操縦性と握り心地を追求した、新形状のステアリングホイールも特徴のひとつ。

メーター

前期型86:
前期型86の3連メーターは、コンロッドをモチーフにしたタコメーターのリング(写真中央)が特徴。黒地の部分には、トヨタの“T”をイメージしたメッシュのパターンが採用されている。
後期型86:
後期型のメーターは、タコメーターの視認性を高めるべく、0(ゼロ)の位置が真下に設定されている。右側に見えるカラーのマルチインフォメーションディスプレイは、マイナーチェンジにおける大きな変更点だ。

シート

前期型86:
ニュルブルクリンクでの度重なるテストを経て開発された、86のシート。写真はGT“Limited”のもので、レザーとアルカンターラ®で仕立てられている。
後期型86:
後期型86 GT“Limited”のシート。基本形状は前期型のものを継承しながら、シート表皮にパーフォレーション加工を施したアルカンターラ®が採用されている。

エンジンルーム

前期型86:
トヨタの直噴技術であるD-4Sを組み合わせた、2リットル水平対向4気筒エンジン。
最高出力200PS、最大トルク20.9kgf・mを発生する。
後期型86:
吸排気系の改良により、後期型のスペックは最高出力207PS、最大トルク21.6kgf・m(MT車のみ)へと向上。赤い結晶塗装が施されたアルミ製のダクトが目を引く。

ホイール

前期型86:
写真は、GT“Limited”に装着される鍛造の17インチアルミホイール。独自のハブ形状により、スポークの太さを抑えながらも高い剛性が確保されている。
後期型86:
切削光輝処理とガンメタリック塗装が施された、新デザインの17インチ鍛造アルミホイール。GTとGT“Limited”の2グレードに装着される。

フェンダーガーニッシュ

前期型86:
大きなエンブレムは、86の車名と水平対向エンジンのピストンをモチーフにしたもの。前方(写真左側)には、レースなどの使用に際してダクトを設けるための、アウトレット風パーツが装着されている。
後期型86:
フェンダーガーニッシュには、エアロダイナミクスを考慮したフィン形状のものに。エンブレムはコンパクトな円形のものになり、ホイールハウス後方へと移動した。

リヤスポイラー

前期型86:
前期型86では、最上級グレードのGT“Limited”に限り、ボディと同色のリヤスポイラーが装着される。
後期型86:
前期型と同様、GT“Limited”にはリヤスポイラーが備わる。そのデザインは、ウイングタイプの新形状。カラーもブラックとボディカラーのコンビネーションとなっている。

[ガズー編集部]