ハリアー 開発責任者に聞く(4/4) ― 日本の伝統とハリアーネス ―

色気と艶がある、漆器のような日本のクルマ

ライフステージではなく、ライフスタイルで選ぶクルマ。

​そして若い独身男性のみなさん。新しいハリアーもまた、モテグルマに仕上がっています。ぜひ、多くの若者にハリアーを買って、彼女をゲットしてもらいたい。

また、SUVはセダンと違って、ライフステージではなく、ライフスタイルで選ぶクルマです。だからハリアーは老若男女、年齢や性別の壁を越えて、幅広いお客様に愛されているクルマです。あなたのライフスタイルに合わせて、ぜひ、3代目ハリアーをご検討ください。

最後に、今回のハリアーにおいては通常、ピアノブラックと呼ばれるテカテカした黒色のことを、私たちはあえて「漆黒」と呼んでいます。これも日本ならではのこだわり、日本専用車なんだから、ピアノブラックじゃなくて、「漆黒」と呼ぼうと決めました。

日本の伝統工芸であり、英語では「JAPAN」と表記される漆塗りの工芸品。その製造過程は素地の加工、下地工程、塗り工程に大きく分かれ、細かな工程を挙げると30から40にも上ります。その間、多くの人の手を経て作られ、手の込んだ高級品でありながら、皿や椀、箱といったふだん使いの実用品として使用されます。それはさながらラグジュアリーSUVとして私たちが開発したハリアーそのものです。

さらに、その歴史においては、時代時代で、先進的な表現手法(漆黒、蒔絵など)が編み出されてきた。特に蒔絵は、明と暗、陽と陰の絶妙の対比が品を決めます。そして、使い込むごとに、新しい表情を醸し出す。こうした漆のもつ日本独創の世界観はまさにハリアーネスと被ります。

色気と艶がある、日本ならではの漆器のようなクルマ、日本人による日本人のための日本専用車ができたと自負しています。

ライフステージではなく、ライフスタイルで選ぶクルマ。

文:宮崎秀敏(株式会社ネクスト・ワン)