トヨタ・スターレット…絶版モデルとなった往年の人気車種
広く世の中に知られていたにも関わらず、時代の流れとともにカタログから消えてしまったあのクルマ。今回は国産車の中から、そんな“有名な”モデルを紹介します。
トヨタ・スターレット(1973~1999年)
スターレットの名が誕生したのは1973年。トヨタの底辺を支える経済的な小型車だった2代目パブリカから派生した、“ミニ・セリカ”的なスペシャルティークーペで、当初の正式名称はパブリカ スターレットだった。
その名がサブネームから本名に昇格して78年に登場した2代目は、3ドア/5ドアハッチバックに変身。実用的なベーシックカーながら、軽量コンパクトな車体、よく回るエンジン、そして小型車のFF化が進むなかでFRレイアウトを踏襲したことによる素直な操縦性などが相まって、軽快な走りを実現。ファンの間ではKP61の型式名で呼ばれ、ボーイズレーサーとしても人気を博した。
84年に世代交代した型式名EP71こと3代目は、さすがにFFに転換したが、自ら「かっとびスターレット」と名乗って俊足ぶりをアピール。86年に追加された、さらに強力なインタークーラー付きターボ仕様は「韋駄天(いだてん)ターボ」とうたった。
この後もスターレットは4代目、5代目と続いていったが、99年に世界戦略車として生まれたヴィッツに後を託して消滅。その名が最も輝いていたのは、トヨタの末弟ながら、時に兄貴たちを脅かすほどの痛快なパンチを放った2代目KP61と3代目EP71の時代だったといえよう。
[ガズー編集部]
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