冬は、マジックアワー ~クルマをかっこ良く撮りたい!こそっとスキルアップ!GAZOO写真教室 6限目~

皆さんも一度は、息を飲みながら夕焼けを見た経験があると思います。マジックアワーとは、朝焼けや夕焼けで空が焼ける事をいいます。とても美しい瞬間ですが、あまりにも短いため周到に用意しなければ撮り逃してしまいます。冬は日の出が遅く日の入りが早いのと、空気が澄んでいるためより美しい瞬間を捉えやすいのです。

写真①は、鈴鹿サーキットのグランドスタンドをモチーフに、朝焼けを撮影したものです。この写真は夏に撮影したものなので、午前4時前後に撮影をしています。

対して写真②は、12月中旬に撮影したものなので、午前6時前後に撮影しています。つまり冬は寒ささえ我慢すれば、大した早起きをしなくとも朝焼けの撮影ができてしまうのです。

写真③は夕焼けを撮影したものですが、これも冬であれば午後5時前後に撮影できます。このように冬は、時短しながら美しい写真が取れる季節なのです。

では、朝焼けと夕焼けの違いにはご存知でしょうか?写真①、②が朝焼けで③が夕焼けの写真なのですが、違いがわかりますか。答えは簡単で見ての通りなのですが、朝焼けは空に青み強く残り夕焼けはオレンジ色が大きく空を包みます。ですから、静かなイメージの写真を撮りたいと思えば朝焼け、躍動的でエネルギッシュなイメージなら夕焼けを選ぶのが良いと思います。個人的にはセダンやミニバンは朝焼け、スポーツカーは夕焼けが似合うと感じています。

肝心の撮影方法ですが、写真④、⑤は朝焼けの写真を狙ったものです。これまでの写真と違い、ストロボを使用しています。④、⑤共にクリップオンストロボ(カメラ付いている物やファインダーの上部に取り付けるストロボの事です)で撮影しています。どの写真も露光時間は最長(カメラはキヤノンEOS1DX MarkⅡ)の30秒で撮影しています。長時間露光になりますので、まず3脚が必要になります。そしてカメラ側の設定ですが、一眼レフの場合はミラーアップ撮影を選んでください。そうしないと、ミラーが跳ね上がる衝撃でブレてしまう可能性があります。そして常に逆光線を選んでください。(簡単に言うと愛車と太陽を同じフレームに入れて撮影してください)。この条件さえ満たせば、大きな失敗は避けられます。

次に露出ですが、空の明るさに合わせてください。露出を車に合わせてしまうと、空の色が薄くなってしまいせっかくの写真が台無しになってしまいます。オートで撮影する場合は、露出補正をマイナス側に最低2段階設定してください。あとはシャッターを切るだけです。色の出しぐあいは、バックモニターで確認しながら好みの色に合わせてください。こればかりは正解がありません。撮影者の好きな色で良いと思います。

普通に撮ったのでは面白くないと思うなら、写真⑤のように車の通過を待つと、ヘッドライトとテールランプでアクセントをつける事ができます。また、写真下⑥,⑦のように愛車のボディに、朝焼けや夕焼けを映しこむ事で違った表現も可能になります。ストロボを入れて愛車を見せるのも良いのですが、個人的には空の美しさを際立たせるために、あえて愛車をシルエットのする撮影方法の方が好みです。

最後に写真マニアの方々に向けて一枚。写真07はストロボを2灯使用して、夕焼けと車を両方とも見せた写真を掲載いたします。これは夕日をバックに好きなように撮影してほしい。という要望に応えて撮影した物です。ストロボはフレームの右奥(左ヘッドライトの延長線上)と左手前(右リヤタイヤ延長線上)に置いています。参考にしてください。

(写真、テキスト 折原弘之)

折原弘之

F1からさまざまなカテゴリーのモータースポーツ、その他にもあらゆるジャンルで活躍中のフォトグラファー。
作品は、こちらのウェブで公開中。
http://www.hiroyukiorihara.com/

[ガズー編集部]