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キーパーソンインタビュー F1とヒマラヤの間にあるもの [ レーシングドライバー 登山家 片山右京 ]

登り続ける理由

コンプレックス。F1で負けたとか。そこがスタートとしてちょっとある。ただ最近は年を取ってきたからそういうのが全部抜け落ちて、自分と話をするために、何かを見つけるため、分からないからこそ見つけるために登っているんだなって感じ。でも功名心があったりすることも否定はできない。エゴでやっているこれだけは、すいません趣味なので好きでやっていますって言わせてもらって、死ぬまで登る。だから他のことで、愛と懺悔の日々です。

僕はクルマで育ててもらったからクルマの社会に貢献できるように、環境や何が一番大切なんだろうっていうことを探して歩いて行きたいと思っています。

今回、5000m地点のベースキャンプで雨が降った! 人類史上初めてのことで、そういったことが現実に起こり出しているわけで、そこに行かなければ分からない。エアコンの効いたオフィスでコンピュータの前に座っている人たちには、こんなに壊れていますって言ってもたぶん分かってもらえない。だから、みんなでどういうことが出来るかを話し合って行きたいと思う。じゃないと本当にクルマすら否定されちゃう時が来るから。それは残念じゃないですか。

ガッシャブルムでの片山 右京氏
世界の高峰に挑戦し続ける
その目に映るものは…

“街を乗っているヴィッツで参加が可能”なヴィッツレースに
チーム右京の監督として参戦中

モータースポーツは観る時代からやる時代へ、乗ってみたら面白いですよっていうのを色んな人に知ってもらいたいです。チーム右京でレースに出たいっていう問い合わせもだんだん増えてきて、どういう風に他のチームとも協力して広げていこうかっていうのが次の課題になってきています。ただ、やっぱりみんな熱くなりすぎるんで(笑)、ちょっと待ってもっと大切なこともあるんだよって、なだめたりするほうが監督は大変ですね。

ヴィッツレースの魅力を一言で…、基本的にはヘルメットをかぶってコックピットにいたらヴィッツもF1も一緒、その興奮を味わってもらいたいと思います。

ヴィッツレースの監督を務める片山 右京氏の写真
ヴィッツレースのチーム監督として様々な
境遇のドライバーにチャンスを与える

いつまで走りますか?

今度、ちょっとまた違うシリーズのレースに出ますけど、僕にとってハンドルを握ることのプライオリティが無くなれば、すぐに若い人に譲ると思う。ただ、今乗ることに意味があれば、それまでは乗ると思います。

今度出るシリーズは、スピードカー・シリーズっていうもので、元F1ドライバーのアレジやフィレンツェン、ハーバートも集まってくる。それでアメリカのNASCARのロードバージョンのクルマで走る。第1戦がドバイ。みんな暑くて長く走れないから短いレースみたいな(笑)。

1回目のテスト走行では2番手のタイム。ヘルメットかぶって走ったらね、まだ2%くらいは“カミカゼ”の血が残っているからね(笑)。

スピードカー参戦中の写真
スピードカー・シリーズのテスト風景
新しいチャレンジが始まった

「Team GAZOO」への応援メッセージをお願いします

自動車を作っている人たちがモータースポーツの現場を知らないと本当のことを語れないと思うので、失礼な言い方ですけど、どんどん苦労してですね(笑)どんどん新しいものを吸収して、それを活かしてもらえたらと思います。

アドバイスすることなんか無いのですが、やられたらその大変さは分かると思うんです(笑)。ただ一つ、無理はしないで少しずつ手探りで、ジャンプをしないで歩き続けて勉強してもらえたらいいと…。じゃないと、モータースポーツは映画や小説とは違うから。危ない側面もあるので無理しないでもらいたいと思います。

モータースポーツは楽しいっていう、クルマを使ったスポーツなんだっていうことを、改めて自動車を作っている人たちにもっともっと知ってもらって、広めてもらって、モータースポーツを楽しむ方がもっと増えて欲しいですね。

ニュル24h耐久参戦時の写真
ニュルブルクリンクを疾走する
Team GAZOOのアルテッツァ

取材/文/構成:レーサー鹿島

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