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キーパーソンインタビュー ”胸を張れる”という価値。 [ 2代目アルファード/ヴェルファイア 中越裕三チーフエンジニア ]

中越裕三 チーフエンジニアの写真

初代アルファードは、大きな成功を収めたクルマだ。
大型高級ミニバンの分野で、先行していたライバル車との形勢を一気に逆転。
市場を席巻するともに、新しいスタンダードを築いて見せた。
5月12日に発表された2代目、新型アルファードでは、その価値がさらに高まっているという。
いったいどんなクルマなのか?
そして、そこに込められた開発者の想いとは?
そうした話を聞くべく、私たち編集部は、トヨタ本社テクニカルセンターに、中越裕三チーフエンジニアを訪ねた。

“いい加減な学生”がトヨタへ。

私は、トヨタに就職するまで、自動車業界だけを志望していたわけではなかったんです。 親父が中日新聞で記者をしていて、そうした仕事にも興味を持っていたので、マスコミを受けてみたりもしました。いい加減でしょう?(笑)。

トヨタには、推薦ではなく、大学の掲示板を見て受験しました。 トヨタはオープンな会社で、私のような学生にも門戸を開いてちゃんと話を聞いてくれた。 だから、私にも入ることができたんですね。

大学では機械工学を専攻していましたが、熱心な学生ではありませんでした。 スキーにばかり行っていた記憶があります。 私は何かに興味関心を持つと、熱中して短期間である程度まで上手くなるのが得意で、学生の時は、その対象がスキーだったわけですね。

考えてみれば、子どもの頃からそうでした。 男の子ですから、クルマや船、飛行機などの模型に興味を持つわけですが、丁寧に作るのではなく、 ささっと作って、どんどん動かして遊んで壊してしまう(笑)。そんなタイプでしたよ。

アメリカ駐在で仕事のおもしろさを知った。

入社して配属されたのが、当時の強度実験課という部署。今だから言えますが、初めの頃は、やる気のない社員でした(笑)。 実験課での研究は、じっくりと時間をかけて、一つひとつ積み重ねていくタイプの仕事です。 それまでの自分は、先ほど話したように、いかに短期間に大ざっぱにモノにするか、というタイプでしたから、はっきり言って向いてなかったんですね(笑)。 それでも、それまでの自分に欠けていた、順序立てて仕事に取り組む姿勢を教わりました。仕事をしていく上での基礎を身につけることができたと思います。

入社して10年ほどたって、当時ロサンゼルスにあったトヨタテクニカルセンターUSA (TTC-USA) へ駐在しました。 一度は海外で仕事をしてみたいという希望を持っていたので、喜んで行きましたよ。1985年から3年間でしたが、私にとって大きなターニングポイントになったと思います。 担当業務はちょっと変わっていて、自分でテーマを見つけて調査研究するというもの。それが性に合っていたのか、積極的にさまざまな調査に取り組みましたね。

帰国後の1989年、製品企画の部門へ異動。初めて携わったのが、RAV4の開発でした。 小型の都会的なクロスカントリー車という、それまで存在しなかったジャンルのクルマです。 それだけに、社内でもいろいろな意見があり、プロジェクトは何度も立ち消えそうになりました。 それを乗り越え、なんとか発売にこぎ着けたら、大ヒット。 RAV4の開発を通して、新しい価値を持ったクルマを提案することの喜びを知りました。

中越裕三 チーフエンジニアの写真 中越裕三
愛知県生まれ。
大学では機械工学を専攻。
1975年入社。
強度実験課に配属となり、
トヨタテクニカルセンターUSA (TTC-USA) 駐在を経て、製品企画へ。
Isis (アイシス) で初めての開発主査を経験し、アルファードヴェルファイアのチーフエンジニアに。
プライベートでは、かつてはオープンのスポーツカーに乗りついでいた。 最近は、自宅用のダイハツ製軽自動車の出来の良さに感心しているという。



キーパーソンインタビュー

2012

  • 第11代目カローラ(アクシオ/フィールダー) 藤田博也 開発責任者 インタビュー いま再び、Made in Japan , Made for Japan.

2011

  • アクア 小木曽聡 開発責任者 インタビュー「こだわりとフルスイング」
  • 田中義和 開発主査 インタビュー「量産車の責任」
  • 岡根幸宏CEインタビュー「Emotional(感性)+Rational(合理性)」
  • 松本章主査インタビュー「料理で言えば、ダシをとり続ける仕事」
  • 粥川宏氏インタビュー「理に適ったカタチは美しい。」

2010

  • 山本博文CEインタビュー「チーフエンジニアの家計簿」
  • 西村昭夫CEインタビュー「“こだわり”と“割り切り”」
  • 三浦清克CEインタビュー「“Just My Life”という選択肢」

2009

  • 加藤亨CEインタビュー「新しい時代が求める“高級”とは?」
  • 友原孝之CEインタビュー「Shall we drive ?−クルマ本来の楽しさへの誘い」
  • 有元真人CEインタビュー「ベーシストのこだわり」
  • 大塚明彦CEインタビュー「二律背反するチャレンジ」

2008

  • 中嶋裕樹CEインタビュー「“ワクワク”でクラスを超える」
  • 中越裕三CEインタビュー「“胸を張れる”という価値。」
  • 寺師茂樹ECEインタビュー「独自の道を行く。」

2007

  • 杵築邦昌CEインタビュー「新しいジャンルを創り出す」
  • 片山右京インタビュー「F1とヒマラヤの間にあるもの」
  • 定方理CEインタビュー「限界を自分で決めてはいけない」
  • 舘 信秀 会長インタビュー「こんな楽しいものないぜ!〜Gazoo Racing 応援メッセージ〜」
  • レクサスIS-F開発責任者 矢口幸彦CEインタビュー 「大きな旗を掲げる」
  • ダイハツ ミラ開発責任者 大野宣彦CEインタビュー 必要なのは"突きぬける"こと
  • キーパーソンインタビュー 答は自分の中にある [金森善彦チーフエンジニア]

2006

  • 10代目カローラ開発責任者 藤田博也チーフエンジニアインタビュー 穏やかな衝撃
  • トヨタ自動車株式会社 豊田副社長インタビュー GAZOO.comが目指すもの
  • 東京モーターショー2011 SMC2011 トヨタブース取材
  • 東京モーターショー2011
  • 影山正彦が語る、ニュルでわかった86(ハチロク)の完成度
  • ドリフトの祭典!D1グランプリ 取材レポート
  • Fuji 86 Style 2011 レポート
  • 「プリウス プラグインハイブリッド(PHV)」 VS 「プリウス」!プリウスカップ 特別レポート
  • 日本未発表モデルが集結!個性派トヨタに一気乗り! 試乗会レポート
  • 東京モーターショー2009 特別レポート
  • レクサスインターナショナルギャラリー青山 特別取材
  • 特別取材! 「プリウスカップ」レポート
  • 特別取材! 最強のアスリート![ クラウン アスリート +M SUPER CHARGERを試す ]
  • 特別取材! モデリスタ 長谷川和敬専務インタビュー
  • GAZOO.com編集部 特別取材! G-BOOK mX開発の舞台裏
  • トップガン同乗体験
  • MR-Sはトヨタ最後のスポーツカー?

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