

2008年8月20日、北海道のサーキットで「プリウスカップ」が開催された――
スピードを競うのではなく「整備の正確さ」や「燃費」を競うレースとのことですが、ライターの塩村文夏さん、参戦してのご感想は?

エコカーのワンメイクレース「プリウスカップ」は、ゆとりのあるスタート。GAZOOレディがフラッグを振って、3秒おきに1台ずつ送り出していく。うん、これなら全然怖くない♪
レースというと、シグナルがグリーンに変わり一斉に1コーナーめがけて突進!
その後はタイヤをキューキューと泣かせながら(鳴かせ!?)……ってのがイメージじゃないですか? じつは私、そういう競走にも興味があって、ワンメイクレース用の「トヨタ・ヴィッツ」を愛車にしてるんです(!)けど、やっぱりサーキット初心者だとスポーツ走行は怖いもの。
でも、このプリウスカップはハードにサーキットを攻めるっていうレースではないから、女性でレース未経験の私でも安心して楽しめちゃいました。
今回エントリーしたGAZOOチームのドライバーは、私塩村、トヨタ自動車の敏腕テストドライバー“トップガン”大阪さん、そしてGAZOOレディのあわせて3人。メカニックがいないので、整備の腕を競う「サービス競技」は免除。代わりに最後尾からのスタートとなりました。
»サービス競技ルール詳細
でも、焦る必要まったくナシ!
「周回ペースは、予め決められた“基準タイム”の前後5秒内におさまっていればOK」というルールなので、グリッドや順位を気にする必要もなく、自分の走りに集中できたんですよ。

走行前の監督/ドライバーミーティングでルール説明。ここから戦いは始まってる(!?)

プリウスカップは走るだけじゃない。各チーム、整備の腕も競います。

各車、北海道らしいカラーリングで楽しませてくれました。

スタート直後は不覚にもペースが掴めず。それに、目の前のクルマはユックリ過ぎるんじゃない? なんて、ちょっとイライラしちゃいました。みんな燃費を考えた走りなんだろうけど、これじゃ基準タイムオーバーでペナルティ食らっちゃうかも……
と、ピットのサインボートには「ペースヲアゲロ!」の指示。やっぱりそうだったか! すぐさまウインカーを右に出し、前方のクルマに「抜きたいんですけど?」のサインを送った私。左ウインカー「いいよ!」のサインを確認してから1台をパスした。ちなみに、これはプリウスカップの決まりごと。この追い越し方だと接触の心配もないし、心にゆとりを持てますよね。そのぶん燃費に効くライン取りや加減速を考えて走行できました。
»走行競技ルール詳細
続いてサインボードに表示されたのは、「⇒」のサイン。これは「いいペースだ」という意味。そのままキープね! ムダにエンジンの回転数を上げると燃費に悪いから、直線でジワッとアクセルを踏んでは110km/hまで速度を上げ、コーナーではブレーキもジワジワ〜。できるだけムダのないように燃費を気にしながら走った(つもり)。
プリウスって、燃費がナビのモニターに表示されるんです。だから、数字がちょっとでも上がれば、「あ、この走りだと燃費がいいんだな」ってわかるし、そのイイ感じを維持して走ることもできるわけです。

レクサスISのレーシングカーもお目見え。デモ走行で快音を響かせていました。

いよいよ本番の走行競技がスタート。ちょっと緊張気味……


肝心の結果? サーキット走行にも関わらず、私の記録は20.1km/リッター。
これってなかなかでしょ!(そうでもない?) でも、チームの平均燃費は19.4km/リッター。ブービーだったんですよぉ。シクシク(泣)。
ちなみにこの日のトップ燃費は、26.1km/リッター。スゴイですよね、いっしょに走って6.0km/リッターも違うなんて……一体どんな節約テクを使ったのか教えてほしい!
とにかく、終ってみての感想は、「すっごく楽しかった」のひとこと。月並みな表現なんだけど、ほかの言葉が思い浮かばないくらいに楽しかった。
プリウスカップは、ふだんレースという言葉と全く無縁の主婦にでも、気軽に参加できるような雰囲気のレースだと感じました。燃費を競うモノだから、高速でのバトルもなく安心して走れる。でもストレートなんかでは、そこそこスピードも出るから、しっかりとレースの雰囲気は味わえる。なによりオートマで参加できるレースっていうのが、女性でも楽しめるポイントだなって思いました。

あのVitz turbo MNがペースカーで登場!!

同じクルマで競うから、ドライバーの力量がそのまま出ちゃう。

またGAZOOチームの一員として、ぜひ参加したいっ! 本気でそう思えた、楽しいイベントでした。
(文=塩村文夏)