キャデラック シリーズ70

1957年1月~1958年1月

キャデラックは1957年モデルからフレームをラダータイプからX型へと改めた。その結果ボディ剛性が向上し、重心が下がったことから走行性能も向上した。全体的にボディシルエットが低くなったことも、市場から好印象として高く評価された。そんな1957年モデルに加わったのが空前の豪華モデル、エルドラード・ブロアムである。エルドラード・ブロアムは、前年にデビューしたリンカーン・コンティネンタル・マークIIに対する、キャデラックの回答だった。ボディ形状は、コンティネンタルの2ドアハードトップに対して4ドア・ハードトップセダン。基本コンポーネンツの設計は量産モデルと同じだったが、生産と仕上げは他のキャデラックとは完全な別工程であり、事実上手造りといっても良かった。エンジンは専用の365CI(325PS)V型8気筒OHV。デュアル4バレルキャブレターを装備していたのが特徴である。装備も極めて充実しており、6ウェイパワーシート、エアコンなど、他のモデルではオプションとされていたものも残らず標準装備されていた。エクステリアデザインもスペシャルであり、GMの中で他のモデルに先駆けて4灯ヘッドライトを装着するなど、差別化が図られていた。気になる価格は、シリーズ62の4ドア・ハードトップセダンが4713ドルだったのに対して、実に3倍近い1万3074ドルというもの。生産台数は400台だった。エルドラード・ブロアムはその製造コストが極めてかさんだことから生産台数は少なく、翌1958年には304台、1959年には99台、1960年には101台が生産されたに過ぎない。いずれの年度も初年度と同様に製造と仕上げ、そして検査は熟練工員による手作業だった。最終モデルは1960年である。写真はセビルとエルドラード・コンバーチブル。

全文を表示する

閉じる

グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
エルドラード・ブロアム - 5981cc 4 4速AT コラム FR 6 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。

2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。

2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。

どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。

保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。

カタログトップへ戻る