4月8日「タイヤの日」におさらい!タイヤの点検ポイント

4月8日は「タイヤの日」。タイヤの正しい使い方や選び方を広め、交通安全につなげようと社団法人日本自動車タイヤ協会が制定した。4月は春の全国交通安全運動が行われること、「8」がタイヤをイメージさせることが、4月8日に制定された理由とのこと。春の息吹を感じるこの時期、クルマで出かける機会も増えるのでは。普段あまり目を向けることのないタイヤについて、おさらいしてみよう。

タイヤ点検の基本は空気圧チェック

同協会では、「タイヤの日」に前後して、全国のSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)で空気圧点検を行っている。2017年の点検では、28.8%の乗用車が空気圧不足だったとのこと。また、適切な空気圧の数値そのものを知らないドライバーも47%と半数近くだったという。

空気圧が低下したまま走行を続けると、適切な性能が得られなくなるばかりか、タイヤの寿命を縮めたり、最悪の場合、走行中にバースト(破裂)したりする恐れもある。同協会資料によると2015年のNEXCOの調査では、高速道路での車両故障の第1位は「タイヤ・ホイール破損」という結果も出ているから、定期的な空気圧チェックは欠かさないようにしたい。

ちなみに、適切な空気圧は車種ごとに異なっている。指定の空気圧は、運転席ドア付近のステッカーや、取扱説明書で確認することができる。走行後のタイヤは暖まっているため、正しい空気圧を測ることができない。タイヤが冷えているタイミングでの点検・調整がポイントだ。

また、空気圧が不足した状態での走行は、燃費の悪化につながる。一般財団法人省エネルギーセンターが行った「タイヤの空気圧に関する実験」によると、適正値より50kPa(キロパスカル)不足した状態で走行した場合、市街地で2.5%、高速道路で4.8%、燃費が悪化するという結果が出ている。

摩耗していないか? 亀裂や損傷はないか?

空気圧チェックと同時に欠かさないようにしたいのが、摩耗や亀裂・損傷のチェックだ。4つのタイヤを一つひとつよく見て、「タイヤの溝は残っているか?」、「偏摩耗はしていないか?」、「亀裂や損傷、ひび割れはないか?」をチェックしたい。

タイヤの溝が浅くなってくると雨天時に水はけが悪くなり、スリップする危険性が高まる。法令上は残溝1.6mm以上あればOKだが、安全性を考えると3mmを切ったら交換を考えたい。また、写真のように、片側だけが摩耗する「偏摩耗」が起きていたら、足回りに狂いが生じている可能性がある。亀裂や損傷は、バーストの原因になるから、見つけたらすぐに修理や交換をしたい。もしも、ひび割れしているようであれば、それはゴムが劣化しているサイン。溝の深さが十分にあったとしても、交換時期を迎えていると考えた方がいいだろう。

今年も開催、道の駅、SA、PAなどでの空気圧点検サービス

「タイヤの日」には、日本自動車タイヤ協会に加えて、各タイヤメーカーも道の駅などで、空気圧点検サービスを行っている。住友ゴムでは「DUNLOP 全国タイヤ安全点検」と称し、47都道府県の49会場で、装着されているタイヤの空気圧に加えて、残溝、タイヤ表面の損傷などの点検サービスを行う。

タイヤに起因する事故の未然防止が目的だ。同様にヨコハマタイヤでは、同タイヤを扱うコンセプトショップでタイヤ無料点検を実施する。ドライブ中にこういった点検サービスを見つけたら、ぜひ利用してみてほしい。

(上泉純+ノオト)

[ガズー編集部]