試乗キャンペーンを利用して最新技術に触れてみよう! アウトランダーPHEVで生まれ故郷岡崎を訪ねる旅

ハイブリッド(HEV)、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド(PHEV)など、パワートレインに多様性が出てきた近年のクルマたち。車間維持機能のついたクルーズコントロールに衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)、車線維持システムなど、安全面も年々進化を重ねている。

これらのパワートレインの違いや安全装備、快適装備の使い勝手は、ディーラーの周囲をぐるっと回る程度の試乗で体験しても、なかなか掴めないものだ。そこでお勧めしたいのが、ディーラーが実施する1泊2日程度の試乗キャンペーン。実際に自分が普段、通っている道を走って行き慣れたお店に行ってみたり、家族とちょっとしたドライブに出てみたり。自分が考えるいろいろな使い方を試してみることで、その実力をしっかり体感することができる。

三菱・アウトランダーPHEVの試乗キャンペーンを利用して岡崎まで小旅行

今回、各社で実施されている試乗キャンペーンの中から、今回は三菱・アウトランダーPHEVを借りてみることにした。ご協力いただいたのは、総武三菱自動車販売千葉みなと店。近距離のみを得意とするEVとは違い、ガソリンエンジンを使って遠方まで行けるPHEVの特性を知るため、家族で1泊旅行と洒落こんだ。行き先は、アウトランダーの生まれ故郷である愛知県岡崎市。

1泊2日モニターキャンペーンを利用してアウトランダーPHEVをお借りした

あまり知られていないように思うが、豊田市に隣接する岡崎市には、三菱自動車の中心的な工場がある。アウトランダーPHEVをお借りした千葉市からは片道約350kmとほどよい距離で、走り慣れた高速道路も、旅先での街乗りも試せる。

アウトランダーPHEVが生まれた岡崎市は、歴史ある街だった

東京から東名高速道路を走り、豊橋を過ぎたあたりに、岡崎市はある。徳川家康の生地であり、その後も代々城主を変えながら守られてきたという岡崎城は、廃城令により一度取り壊されたものの、1959年に鉄筋コンクリートで再建され、今も勇姿を見せてくれる。

1959年に再建された岡崎城

その近くには、味噌蔵が並ぶ地域があり、八丁蔵通りという古い街並みを見ることもできる。せっかくなので、岡崎ならではのグルメも楽しむことにした。訪れたのは、カクキュー八丁味噌が運営する「八丁味噌の郷」のフードコーナー。岡崎まぜめんプロジェクトから生まれた八丁味噌を組み合わせる「鉄板カレーうどん」を、元祖鉄板焼きカレーのお店でいただいた。味噌でこくを出したカレーうどんは、意外とまろやか。

ランチでいただいた「鉄板カレーうどん」は、最後に残ったスープに入れて食べる追い飯つき
八丁蔵通りでは風情ある街並みを見ることもできる

岡崎製作所を訪ね、充電させてもらいつつPHEV Worldでひと休み

おなかもいっぱいになったところで、三菱自動車岡崎製作所へ足を伸ばす。自動車工場というと入場に厳しい制限があるイメージがあるが、岡崎製作所は正面に来客用エリアがありオープンな雰囲気。急速充電器、200V充電器を備えるEV専用駐車エリアがあり、200V充電は無料。確認したところ、「三菱以外のメーカーの車両でも気軽に利用してほしい」とのことだった。

200V充電器は無料、三菱車以外でも利用可能だ

オープンスペースには人工芝が敷き詰められた「PHEV World」が広がっていた。2つのテントが目につくが、そのうちひとつは天井をスクリーンにしたプラネタリウム。曜日や時間帯によっては子ども向けアニメコンテンツも上映する。

アニメコンテンツでは物足りない、もう少し大きなお友達向けには、Oculus Riftを使ったVRコンテンツを楽しめるコーナーもある。アウトランダーPHEVで星々の瞬く空の旅を楽しむもの。

右奥に見えるドーム型テントがプラネタリウムになっている

プラネタリウムやVRコンテンツで星にこだわっているのは、環境負荷の低いPHEVで綺麗な空を取り戻そうという提案の一環だそうだ。岡崎市とも協力して制作したプラネタリウムコンテンツは、実際の岡崎の街が舞台として映しこまれている。子どもたちがプラネタリウムやテントで遊んでいる間、大人は電源付きの席でコーヒーを飲むことができる。家族もクルマも一息つける場所だった。

子どもたちが遊んでいるのを眺めながら、おとなは電源付きの席でゆっくりカフェタイム

走り慣れた道で最新装備の効果を実感

PHEVであることや衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備に目を奪われがちだが、走り慣れた東名高速道路を運転しているうちにいろいろな機能の細かいアップデートに気がついた。中でも安全運転に効果的だと感じたのが、後側方車両検知警報システムだ。これは、車線変更しようとウィンカーを出すと、ドアミラーの警告ランプと警告音で、近くにクルマが走っていることを知らせてくれるもの。ドアミラーの死角に入り込んだクルマの見落としを防いでくれる。

また、知らない道を走っていて便利だったのは、インパネ中央のマルチインフォメーションディスプレイとカーナビとの連携だ。シンプルに交差点の形状と進むべき方向、案内地点までの距離のみを表示してくれる。余分な情報がない分、運転に集中できた。

メーターパネル内のマルチインフォメーションディスプレイに案内が表示される

もちろん、高速道路と一般道の両方を走ってみたことで、PHEVであることのメリットも体感できた。クルマをお借りした店舗から高速道路まではEVで静かに、高速道路ではガソリンエンジンを使い快適に走行するといった具合。シフトレバー横にある「CHARGE」ボタンを押すと、ガソリンエンジンからEV用バッテリーへのチャージも可能。高速道路を走っている間にバッテリーをチャージしておけば、訪問先の街中ではまたEVとして走行できる。いざとなればガソリンスタンドで給油すれば済むので、純粋なEVで遠出するよりもずっと気楽で快適な旅だった。こうした使い勝手、特に感覚的な部分は、ある程度の時間と距離を走らせてみなければわからない。

「試乗キャンペーンを利用すると、後で営業攻勢に悩まされるのでは?」と尻込みしてしまう読者もいると思うが、筆者の経験上、見込みのない客は早々に見切りをつけられるので、しつこくされることはあまりない。むしろ、気になる車種、気になる機能があれば積極的に試してみてもらいたいと思う。今のクルマに乗っている数年の間に、こんなに技術が進歩していたのかと、驚き、楽しい時間を過ごせるだろう。

(重森大+ノオト)

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road