ホンダ インテグラ タイプR…90年代、リッター100馬力超モデル

バブルの香りが色濃く残る1990年代には、排気量1リッターあたり100馬力を超えるスポーティーモデルが国内メーカーから続々と誕生しました。いまとなっては懐かしい、代表的な高性能車を紹介します。

ホンダ・インテグラ タイプR

1993年に登場した3代目インテグラが、95年にマイナーチェンジを受けた際に追加された辛口モデル。NSXタイプRから受け継いだ、赤地に白のHマーク入りエンブレムが目を引く3ドアクーペ/4ドアハードトップのボディーは、軽量化され剛性を強化。外装には専用エアロパーツやアルミホイール、内装にはレカロ製バケットシートやモモ製ステアリングホイール、チタン製シフトノブなどがおごられ、レーシングライクな雰囲気を放っていた。

熟練工による手作業でのポート研磨が話題となった1.8リッター直4 DOHC16バルブVTECエンジンは、専用のピストンやカムシャフトを備え、吸排気効率を向上させるなどして最高出力200PS/8000rpmを発生。量産車用自然吸気エンジンとしては世界最高峰となるリッターあたり111PSというハイパワーと鋭いレスポンスを達成した。5段MTはクロスレシオ化され、トラクション性能を高めるためヘリカルLSDも標準装着された。

ハードサスペンション、ギア比を速めたステアリング、専用ハイグリップタイヤの装着などシャシーの強化も万全で、レーシングカーさながらの俊敏なハンドリングを実現。究極のFFスポーツというコンセプトを見事に体現したモデルとなった。

【スペック】

ボディサイズ:全長×全幅×全高=4380×1695×1330mm(3ドアクーペ)
ホイールベース:2570mm
車重:1080kg
エンジン:1.8リッター直4 DOHC 16バルブ
最高出力:200PS/8000rpm
最大トルク:19.0kgm/6200rpm

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road