シボレー・コルベット…なつかしのアメリカ車特集

大きくて豪華なセダンに、パワフルでスタイリッシュなスペシャルティーカー。かつて日本の街角で多くのひとを魅了した1960~70年代のアメリカ車を、週替わりで紹介します。

シボレー・コルベット

1954年に誕生した、アメリカの誇るスポーツカーであるコルベット。日本でその存在が広く知られるようになったのは、63年に「アカエイ」を意味する「スティングレイ」のサブネームを冠して登場した2代目(C2)からだろう。ロードスターのみだった初代(C1)に対してクーペも加わり、リトラクタブルライトを備えた斬新かつ個性的なスタイリングで、60年代のスポーツカーを代表する一台となった。

68年に世代交代した3代目(C3)は、モデルサイクルが15年と歴代モデル中最も長命で、計54万台以上作られた成功作だった。排ガス規制に翻弄(ほんろう)された世代でもあり、70年にはコルベット史上最大の7.4リッター(460ps)を誇ったV8エンジンも、出力表示の規格変更もあって73年には5.7リッター(190ps)までドロップしてしまう。

だがダウンサイジングの嵐が吹き荒れるなかでも、排気量は5.7リッターより縮小されることはなく、その後は徐々にパワーを取り戻していく。そして84年に登場した4代目(C4)には、375psを発生するロータス設計のDOHC 32バルブ5.7リッターV8を積んだZR-1まで加わり、スーパースポーツの領域に足を踏み入れた。

1997年に登場した5代目(C5)では、トランスアクスルレイアウトを採用。2005年に世代交代した6代目(C6)からは、V8エンジンは6リッターに拡大、さらに7リッターで511psを発生するZ06などもラインナップされた。2014年からの7代目(C7)は、直噴をはじめ最新のテクノロジーを導入しながらも、エンジン高が抑えられ重心が低いOHVにこだわった6.2リッターV8エンジンを搭載。ヨーロッパのスーパースポーツとも互角に渡り合える唯一無二のアメリカンスポーツとして、ますます存在感を増している。

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road