車種はレガシィ!個性派タクシーのドライバーを直撃

タクシーの定番車種といえば、トヨタ・クラウンや日産・セドリックですが、個人タクシーのドライバーの中には、タクシーではあまり見ない個性的なクルマで営業している人もいます。「このクルマを走らせていると、自然とクルマ好きなお客様が多くなりますね」と語るのは、スバル・レガシィ ツーリングワゴンの個人タクシーを走らせる飯田さんです。では、なぜレガシィを選んだのでしょうか? 飯田さんの個人タクシーライフに迫ってみました。

待ちの時間よりも移動の時間の快適さを優先させて

個人タクシーとはいえ、タクシー乗り場の乗車待機列に並んで、お客様を待っている時間はかなり長い。それゆえ、待ち時間を快適に過ごせるクルマを選ぶのもありですが、飯田さんがレガシィを選んだ理由は、「お客様を乗せているときも回送で走るときも気持ち良く走れて、荷物もたくさん載せられるクルマにしたかったから」とのこと。スポーティな走りもできて室内広々、なおかつワゴンで荷物も積める。それらの条件を満たすクルマとして、レガシィを選んだそうです。

ナンバーはスバルを象徴する「555」に

レガシィタクシーのナンバーは「555」。この数字は1990年代、スバルのラリー車につけられていたスポンサーのロゴですが、ラリーから離れて年月が経った今も、「スバルといえば555」というイメージは強いもの。レガシィをタクシーにするに当たってナンバーをどうするか考えたとき、「やっぱり555が一番に浮かんだんですよね」と、このナンバーにしたそうです。

珍しいレガシィのタクシーで、しかも555ナンバーを付けているため注目度が高く、わざわざ選んで乗車してくれるお客様も多いとのこと。こんなとき車内では、スバルのこと、レガシィのこと、走りのことで話が盛り上がり、「あっという間に目的地に着いてしまう」と言います。

ワゴンボディも大活躍で、大柄な体格の外国人男性を空港に送り届けたときも、それぞれの大きなスーツケースを載せてもラゲッジルームには余裕があり、リアシートもそれほど窮屈にならず快適に走れたそうです。

お客様を大事に思うからこそ

インフルエンザなどの感染症予防のために除菌を施すなど、清潔に保たれた室内はお客様を大切に思うため。雪に強いAWDだからこそ、早め早めにスタッドレスタイヤを装着するなど、準備はおろそかにしません。4セット目となる夏タイヤは、さまざまな銘柄を試して走行性能の違いを楽しんでいますが、「お客様の乗車中にトラブルが起きないようにすることが大前提」と、あくまで安全性第一であると教えてくれました。

飯田さんが乗るレガシィ ツーリングワゴンの個人タクシーは、新宿周辺を中心に都内を走っているとか。白いレガシィの個人タクシーでナンバーが「555」だったら、きっとこのクルマかもしれません。

(雪岡直樹+ノオト)