GAZOO写真教室 9限目　コンパクトデジタルカメラでも充分カッコいい！！　～クルマをかっこ良く撮りたい！こそっとスキルアップ！～

2017.03.30 17:00

今回は、コンパクトデジタルカメラで、上手に写真を撮るコツについて勉強していこうと思います。ある特殊な状況（超望遠撮影や超広角レンズを使用した場合）を除けば、基本的に一眼レフもミラーレスカメラもコンパクトデジタルカメラも同じような写真を撮る事が可能です。

事実、今回の写真は全てコンデジで撮影しています。では、いったいどうすればカッコいい写真が撮れるのか。その一つの答えが、「アングル」の決め方です。バランスのとれた、もしくは大幅に崩したアングルは、良い写真になりやすいです。

写真1

おさらいになりますが、※4限目でもお話した通り、画面の中に斜めの線を置くと良い…というのを覚えていらっしゃるでしょうか。写真１は、ヴィッツの試乗会で、新型ヴィッツが並んでいる様子です。正面から撮っても多くのヴィッツが置いてある事を表現できますが、あえて斜め前方かから撮る事で斜めの線を作り出しています。もちろんバランスもよく見えますし、全体の画角の中でクルマの占める割合も多くなります。

次にお勧めするのが、シンメトリーです。シンメトリーの写真とは写真２、写真３のように左右対象に撮るアングルです。

写真2

写真3

左右対象の写真からは、有無を言わせない独特の力を感じます。具体的にその魅力を説明するのは、非常に難しく感覚的なものでしかありません。しかし、シンメトリーは、画角の持つパワーを感じる数少ないアングルの一つです。

次に写真４のようなアングルです。これは海ほたるの駐車場で、早朝に撮影した写真です。このように主役となるクルマを、画面の真ん中ではなく端に置くアングルです。どうしても主役を真ん中に置いてしまう事が多いと思います。ですが主役を端に置き、印象的なバックグラウンドを選ぶ事で新しいアングルのアイディアも広がるはずです。

写真4

次にアングルと共に、シチュエーションを選ぶ事の大切さについて触れておきましょう。写真５、６のようにクルマ自体は普通のアングルですが、バックを上手く処理する事で写真力をアップさせる事ができます。どんなに洗車しても、素晴らしいカメラを買っても、綺麗なシチュエーションを見つける力がなければ、煩雑な写真になってしまいます。そうなると主役であるクルマに目が行かなくなります。勿論すばらしいシチュエーションであっても、あくまでも主役はクルマです。クルマに目が行かなければ、良い写真とは言えません。ですから良いシチュエーションで、いいアングルの写真を撮るように頑張りましょう。

写真5

写真6

最後に良いシチュエーションや良いアングルを探すコツですが、一番のコツは「撮り慣れる」事です。写真７のように、何気ない街中の写真でも数多く撮る事で「良作」は生まれます。ですから僕は「カメラを選んで下さい。」と言われると、とにかく持ち歩きやすいものを薦めます。レンズが収納できて、フラットになるコンパクトデジタルカメラです。最近のものは、高性能のものもあります。今回、使用したカメラは、キヤノンのパワーショットG7X2です。この価格帯のカメラであれば、充分に満足する作品が作れると思います。