【日産 GT-R NISMOパーツ装着車 試乗】10年もののGT-Rが新車のように…クルム選手のドライブで実感
2007年の登場から10年。日本が誇るスーパーカー日産『GT-R』をリフレッシュ&チューンアップするパーツがニスモから販売されている。
もっともトピックなパーツはエンジン。エンジンとミッションは単なるオーバーホールではなく、チューニングを伴うものとなっており、2800~5200回転のフラットトルクを実現。さらに5600回転以上の高回転域ではさらなる伸びを実現している。
空力面ではベースデザインをSUPER GT500用車両の空力エンジニアが設計を担当。日産自動車のGT-Rデザインチームがそれをまとめ上げるという手法で、高いダウンフォースを獲得するものとなっている。
サスペションチューンは初期型の乗り心地を重視したセッティングで、日常からワインディング、高速道路などの公道メインの方向性で、13MYサスペンションバージョンアップ、17MY仕様のショックアブソーバー&スプリングで仕上げられている。
試乗コースは群馬サイクルスポーツセンターという閉鎖された空間。コース幅はかなり狭く路面も荒れている、箱根に詳しい方は長尾峠を想像してもらえばいい。そうしたシチュエーションで筆者も試乗を行ったがどうにも消化不良。そこで、試乗会場にいたニスモアンバサダーでレーシングドライバーのミハエル・クルム選手にハンドルを握ってもらい、私は助手席に収まった。
すると、いきなりの完全全開。第1コーナー進入時には「ここはノーブレーキ大丈夫ね」ってホントかよという勢いで飛び込んでいく。しかしクルム選手のドライビングによるGT-Rはじつに安定した姿勢のまま、荒れた路面に対する足まわりの動きもスムーズだ。ミハエル・クルム選手は2013年にはGT-Rを駆りニュルブルクリンクで最速ラップをたたき出しているのはさすが、GT-Rは自分の手足のように動く。1.7トンオーバーのGT-Rだがストッピングパワーの高さにも驚愕させられた。
同乗試乗後にクルム選手に話を聞いたところ。「このセッティングだから、思いっきり走ることができる。サーキットをターゲットにしたセッティングだとこうした荒れた路面で全開走行をするのはちょっと無理。サスペンションストロークが長くて、よく動くほうが乗りやすいしタイムもいいはず」とのこと。
デビューから10年が経ったGT-R。2007年に40歳でオーナーになった方も、すでに50歳となった。クルマのリフレッシュに伴うチューニングにもソフト指向を盛り込むことでより長くGT-Rを楽しむことができることだろう。
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
(レスポンス 諸星陽一)
もっともトピックなパーツはエンジン。エンジンとミッションは単なるオーバーホールではなく、チューニングを伴うものとなっており、2800~5200回転のフラットトルクを実現。さらに5600回転以上の高回転域ではさらなる伸びを実現している。
空力面ではベースデザインをSUPER GT500用車両の空力エンジニアが設計を担当。日産自動車のGT-Rデザインチームがそれをまとめ上げるという手法で、高いダウンフォースを獲得するものとなっている。
サスペションチューンは初期型の乗り心地を重視したセッティングで、日常からワインディング、高速道路などの公道メインの方向性で、13MYサスペンションバージョンアップ、17MY仕様のショックアブソーバー&スプリングで仕上げられている。
試乗コースは群馬サイクルスポーツセンターという閉鎖された空間。コース幅はかなり狭く路面も荒れている、箱根に詳しい方は長尾峠を想像してもらえばいい。そうしたシチュエーションで筆者も試乗を行ったがどうにも消化不良。そこで、試乗会場にいたニスモアンバサダーでレーシングドライバーのミハエル・クルム選手にハンドルを握ってもらい、私は助手席に収まった。
すると、いきなりの完全全開。第1コーナー進入時には「ここはノーブレーキ大丈夫ね」ってホントかよという勢いで飛び込んでいく。しかしクルム選手のドライビングによるGT-Rはじつに安定した姿勢のまま、荒れた路面に対する足まわりの動きもスムーズだ。ミハエル・クルム選手は2013年にはGT-Rを駆りニュルブルクリンクで最速ラップをたたき出しているのはさすが、GT-Rは自分の手足のように動く。1.7トンオーバーのGT-Rだがストッピングパワーの高さにも驚愕させられた。
同乗試乗後にクルム選手に話を聞いたところ。「このセッティングだから、思いっきり走ることができる。サーキットをターゲットにしたセッティングだとこうした荒れた路面で全開走行をするのはちょっと無理。サスペンションストロークが長くて、よく動くほうが乗りやすいしタイムもいいはず」とのこと。
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自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
(レスポンス 諸星陽一)
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