トヨペット Green Lifeのブログ

柳生真吾がおくるエコな生活。






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お庭の「正面」を探してみよう

先日、「造園 植治」小川勝章さんの案内で、
現在小川さんが手がけている岩倉実相院さんと、
かつて七代小川治兵衞さんが手がけた無鄰菴(むりんあん)さんという
京都にあるふたつのお庭に行ってきました。

 

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小川勝章さんという最高の講師がいて
時間を忘れてお庭談義をしてしまいました♪

 

お庭の素顔が見える冬の季節だからこそ
読み取れるメッセージがあるということを前回書きましたが、
まさに七代小川治兵衞さんが手がけた無鄰菴もそんな庭園でした。

 

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七代小川治兵衞さんが手がけた無鄰菴の庭園

 
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無鄰菴のお庭には琵琶湖疏水が引き込まれていて、
水の流れる音が常に聞こえてくるのですが、
よくよく見ると庭の一番奥に滝が流れていることが分かるんですね。

でも、落葉している冬の時期じゃないと
気づかないんじゃないかというくらい目立たない。


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普通であれば庭師が最も見せたいはずの滝や池というアトラクションを、
あえて遠くに配置して、すべてを見せずにその気配だけを感じさせる。
そんな作り手の心憎い演出なんです。

東山を借景にしたこの庭園には、
訪れた人の視線をコントロールするための石の配置や、
生垣を使わずに茶庭をつくる仕掛けなど、
色んな工夫やメッセージが隠されていることを小川さんに教えて頂き、
その度に感心してしまいました。

 

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お庭の反対から見ると景色が全く違うんだよね。

 

そして、こうした庭師の仕事は、
僕が八ヶ岳倶楽部の林を作る時に考えていたことにとても近い気がしたんです。
例えば、足下の植物を注意して観てほしい場所は、
あえて細くて少し歩きにくい遊歩道にしてあるのですが、
庭造りでも周囲にあまり見せたくないものがある場所には飛び石を置いて、
足元に意識を集中させたりすることがあるそうなんです。


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足元を見て欲しいから細くしてある八ヶ岳倶楽部の遊歩道。


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あえて不規則に置いてある飛び石もそんな意味があると思うんだ。

 

例えば、みなさんも映画を見る時は、
監督が何を言いたいのかということを考えますよね。
それと同じで、京都のお庭を見る時も、
そこにどんなメッセージがあるのかということを考えるだけで、
同じお庭がだいぶ変わって見えてくると思うんです。

その時にまずみなさんにおすすめしたいのは、
そのお庭の「正面」を探してみることです。
お庭にも人間と同じように「顔」があり、
庭師はその顔をどこに向けるのかということを考えながら、
お庭を作っていくんだそうです。

 

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例えば灯籠が向いている位置から想像するだけで
正面が見えてくるかもしれない。

 

みなさんも今度庭園を訪れる機会があったら、
そんなことを考えながらじっくり観察してみてください。
小川さんもおっしゃっていましたが、
文字通り、「観」て、「察」することで、
きっと自分なりのメッセージをお庭から受け取ることができるはずですよ。

 

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いつまでも時間を忘れて「観察」できるお庭でした。

 

さて、年内のGreen Lifeのブログは今回で終了です。
2013年も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
それではみなさん、良いお年を!




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