【INDYCAR 第17戦】ジョセフ・ニューガーデンが初王座獲得…琢磨は年間8位で終幕「振り返れば最高のシーズン、すべてに感謝」

2017年のインディカー王者となったニューガーデン。
インディカー・シリーズ最終戦(第17戦)の決勝レースが現地17日に米カリフォルニア州のソノマで行なわれ、ジョセフ・ニューガーデンが初の年間王座を獲得した。不運な展開の末に戦線離脱(20位)した佐藤琢磨は、インディ500初制覇シーズンをシリーズ8位で終えている。

ポイント2倍の最終戦を迎える前の段階で、数字的には7人(手元集計で実質6人)にタイトルの可能性が残っていた2017年のインディカー・シリーズ。長き戦いの最後の舞台は常設ロードコースのソノマ・レースウェイである。

ソノマのレースフィールドを予選から支配したのは、シボレー勢のペンスキー(Penske)陣営だった。予選1-2-3-4、チャンピオン候補を4人も擁する同陣営の充実ぶりの前に、ホンダ勢で唯一、自力逆転王座の可能性をもっていた過去4冠のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)も苦しい戦いを強いられることに。最終戦はレースウイークを通じて、ペンスキー勢に同士討ちでもない限りディクソンの王座はない、そんな流れに終始する。

決勝レースではペンスキー勢が表彰台を独占し、1-2-3-5フィニッシュを達成(ディクソンは4位)。優勝は、他が3ストップのところを4ストップというスピード重視の積極的な作戦を採ったシモン・パジェノー(#1 Team Penske/シボレー)で今季2勝目となった。

そしてポイントリーダーとして迎えた最終戦を今季初ポールから発進したジョセフ・ニューガーデン(#2 Team Penske/シボレー)が、レース終盤は王座争いの状況を理解しつつ、先頭に出たパジェノーに無理な仕掛けはせず2位に入って、自身初のシリーズチャンピオン獲得を決めている。

2017年インディカー王者ニューガーデンのコメント
「チームのみんなを誇りに思う。なんと言っていいのか分からないよ。チームメイト(のドライバー)たちにも感謝したい。チームペンスキー全体の努力の結果だと思う。そしてこのマシンには、シボレーをはじめとするたくさんのパートナーの力も結集しているんだ。それらのおかけで、こうして夢が実現した。本当に素晴らしい」

ニューガーデンは1990年12月22日生まれ、テネシー州出身の26歳。インディカー・シリーズには2012年から参戦しており、2015年に初優勝。今季から名門のペンスキーに加入し、その初年度で初王座に輝いた。

年間4勝、特に後半の第12~15戦で4戦3勝・2位1回という連続好成績を挙げて、タイトル争い最終局面を優位に進めたニューガーデン。前戦第16戦では若さを露呈したかのような事態もあり、ポイントのリードが減少はしたものの、最終戦に向けてしっかり立て直し、見事、頂点に立った。

新王者となったニューガーデンの次の目標はインディ500初制覇、そしてシリーズタイトル連覇だろう。アメリカ勢5年ぶりの王者としても大きな期待を背負い、シリーズの中核を長く担い続ける存在となっていきそうだ。

最終戦の決勝3位はウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)、5位はエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)。また、最終シリーズ順位では2位が昨季王者のパジェノー、3位がホンダ最上位のディクソンとなっている。

佐藤琢磨(#26 Andretti Autosport/ホンダ)は予選でホンダ勢最高となる5位を獲得。ここ一連の予選好成績は今回も維持されたわけだが、決勝での流れが良くない面も続いてしまった。スタート後の接近戦のなかでタイヤに損傷を受けていたのか、8番手を走っていたレース序盤にパンクに見舞われて勝負権喪失。最終的には戦線離脱で、リザルトは22台中20位だった。

佐藤琢磨のコメント
「スタートはわるくなかったのですが、アレクサンダー・ロッシにターン5でコースの外に押し出されてしまい、その影響だったのか、6周目にタイヤの空気が抜けました。ダメージを受けたタイヤでピットに戻る際にボディを傷め、その後はマシンのバランスが大きく崩れてしまっていました。テストからプラクティス、そして予選まで、着々とスピードを上げることができ、今シーズン最後のレースで好パフォーマンスを見せて上位フィニッシュしたかったのですが、それは叶いませんでした」

「しかし、忘れることのできないシーズンになりました。素晴らしい時をチームとともに過ごせました。26号車のクルーたちと、思いきり結束してシーズンを戦い抜けたと思います。Andretti Autosportのスタッフ全員に、感謝してもしきれないほどです。私たちのチームはインディ500での優勝を達成しました。みなさんのサポートに対しても感謝の気持ちでいっぱいです」

「厳しい、ローラーコースターのようなシーズンでもありました。しかし、私たちはスピードを見せることができていたと思います。特に最後の6レースでは、ほぼ常に(予選で)ホンダ勢のナンバーワンになることができました。信じられないようなパフォーマンスを発揮できていました。そして、そうした成績は私にとって大きな誇りです。振り返れば、最高のシーズンでした。みなさんに、そして、すべてのことに感謝しています」

日本人選手初のインディ500制覇という偉業を成したシーズンを、琢磨は自己最高のシリーズ8位で終えた。ちなみに来季に関しては、最近の他選手のシート獲得状況から考えた場合、琢磨は今季加入したアンドレッティ陣営からは離れることになると見られている。おそらく他のホンダ勢チームで走るのだろうが、今後の動向を見守りつつ、インディ500の2連覇を目指す琢磨に引き続き日本から声援をおくりたい。

北米最高峰のオープンホイールカテゴリーであるインディカー・シリーズ。2018年も今季までと変わらぬ激戦、接戦が展開されることが期待される。

(レスポンス 遠藤俊幸)

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