【新聞ウォッチ】東京モーターショー2017報道公開、「祭典」に水を差す日産の無資格検査問題

日産リーフNISMO(東京モーターショー2017)
気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2017年10月26日付

●習氏「強国」へ新体制、政権2期目「発展の利益守る」(読売・1面)

●EV車種多彩に、日産・神鋼の不正が影、東京モーターショーあす開幕(読売・10面)

●メキシコ新工場生産規模を縮小、トヨタ(朝日・8面)

●日産の検査、無期限監視、国交省、新車不正で方針(朝日・39面)

●日産、30車種3.8万台追加リコール(朝日・39面)

●新型機「電車でGO!!」誕生20周年来月から(毎日・7面)

●スバル、EV社出資へ、トヨタ、マツダと共同開発(毎日・7面)

●車載電池日米中で増産、パナソニック、1000億円投資(日経・1面)

●トヨタやホンダ、米販売奨励金を抑制、新型車効果や乱売後退で(日経・19面)


ひとくちコメント

2年に一度開催の東京モーターショーが、10月27日の開会式に先立って国内外の報道陣に事前公開された。

プレスブリーフィングは、午前8時30分からのトヨタ自動車をスタートにそれぞれの展示ブースごとに順次行われたが、各社の持ち時間は15分間。全世界に向けて情報発信する絶好のチャンスの場となるだけに、各社の首脳も趣向を凝らしたパフォーマンスを採り入れながら、注目のコンセプトカーなどをお披露目していた。

きょうの各紙もプレスブリーフィングでの内容を中心に今回のショーの見どころなどを取り上げているが、やはり会場内でも避けて通れないのは、日産自動車の無資格検査問題。

日産では、この日、追加で30車種3万8650台のリコールを国土交通省に届け出たこともあり、ダニエレ・スキラッチ副社長執行役員が「ご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げます」と深々と頭を下げてから、プレゼンテーションが始まった。

読売は「EV車種多彩に」との見出しとともに、「日産・神鋼の不正の影」として「日産自動車や神戸製鋼所の不祥事で、華やかな『自動車の祭典』に影を落とすことになった」と伝えている。

産経はズバリ「車の祭典日産問題の影」とのタイトルで「華やかな自動車の祭典は出だしで、水を差された格好だ」として、「そもそも、日産の西川広人社長が、ショーの最高責任者を務めるはずだったが、会期中は自工会会長としての活動を自粛すると発表。副会長の豊田章男・トヨタ自動車社長が、会長代行としてショーを取り仕切ることになった」と、改めて報じた。

東京も「技術の祭典光と影,自信のEV,不信ものづくり」として「日本メーカーの足元は日産自動車などの相次ぐ不正で、揺らいでいる」と「会場ではトップらが相次いで危機感を口にした」と取り上げた。

さらに、朝日は「日産不正祭典に逆風」との見出しで同様の記事だが、「たださえ、最近の東京ーモーターショーは出展車両や来場者が減り、かつての盛り上がりを欠く」としたうえで「国内市場が伸び悩む中、ショーの意義も改めて問い直されている」と指摘する。

この日、日産ではプレスブリーフィング後にも別の会場で、スキラッチ副社長と星野朝子専務執行役員が会見し、展示車両の補足説明以外に、一連の不正問題で悪い影響を与えかねないとして「関係会社にご迷惑をおかけしている」と、謙虚さに欠く西川社長に代わって、謝罪していた。

一般公開は10月28日から11月5日までの9日間。今回から大人は1800円(前売りは1600円)に値上げされたが、多彩なEVや人工知能を駆使した近未来カーに強い関心を寄せるクルマファンらで、かつてのように会場内が熱気に包まれるのか、どうも注目してみたい。

(レスポンス 福田俊之)

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