ガソリンエンジンとディーゼルエンジン、それぞれの特徴とは?

​​​乗用車はガソリンエンジン。バスやトラックはディーゼルエンジン。そんなイメージが今、少しずつ変わろうとしています。マツダが「SKYACTIV-D」と称するディーゼルエンジンを開発。CX-5、アテンザ……と、2012年から乗用車に続々と搭載し始めたからです。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンでは、使う燃料が違うことはよく知られていますが、そのほかにどんな違いがあるのでしょうか? それぞれの違いや特徴を簡単にまとめてみました。

高回転の「伸び」はガソリンエンジンならでは

​ディーゼルエンジンがトラックやバスといった大型車によく用いられるのに対し、スパークプラグを使って電気的に火花を起こして着火させるガソリンエンジンは、比較的小さいエンジンに向いています。

力強さではディーゼルに劣るものの、静粛性が高く、高回転まで回るのが特徴。比較的軽量で製造コストが安いのも、ガソリンエンジンのメリットです。

最近では、小排気量のガソリンエンジンにターボチャージャーをつけて過給する、「ダウンサイジングターボ」や、電気モーターとのハイブリッドで、燃費とパワーの両立を図っています。

ディーゼルエンジンは力強さと燃費のよさが魅力

​軽油の着火性のよさから、圧縮による自然発火で燃焼を得るディーゼルエンジン。高回転が苦手な反面、ターボチャージャーと組み合わせることで低回転から力強いトルクを発生させることができます。

また、熱効率がよく燃費がいいのも特徴。技術の発達とともに静粛性や排気ガス性能が改善され、ヨーロッパでは2000年代初頭から、経済的で走りもいいエンジンとして乗用車でも人気を博しています。

欠点は、重量が重いことと製造コストがかかること。マツダCX-5の場合、ガソリンエンジンの同等グレードに比べて40万円ほど高い価格が設定されています。

どちらがいいかは、クルマの「性格」次第

​2つのエンジンの特性を比べると、「結局、どっちがいいの?」と聞かれそうですが、一概に「こっちがいい!」といえるものではありません。

ディーゼルは軽自動車のような小排気量車には向きませんし、ガソリンでディーゼルのような力強い加速を求めようとすると、燃費が悪くなってしまいます。要は「適材適所」で、クルマの性格や求める性能によるのです。

「どれがいい!」と決めつけずに、まずはいろいろなクルマに乗って、好みのタイプを探してみてはいかがでしょうか?

(木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]