なぜ運転しないの? ペーパードライバーに聞いてみた

クルマの免許取得には、高い費用がかかりますよね。それにもかかわらず、免許を取ってもまったく運転しない、もしくはほぼ運転しない「ペーパードライバー」が存在します。なぜ免許を取得したのに運転をしないのでしょうか? その理由を、ペーパードライバーに聞いてみました。

「免許を持っていれば就職活動の際に何かしら好都合かと思い、大学3年生の春に取得しました。社会人になった今では仕事でクルマに乗ることはないし、そもそも運転が好きではなかったので、そのままペーパードライバーに……。教習所以来、一度も運転しておらず、もう怖くて乗れません」(20代女性)

同様の意見が多数聞かれました。筆者も企業から内定をもらった際に、「クルマの免許を持つように」と指示があり、免許を取得。都内の会社に就職しても、全国に支社がある場合は免許取得を勧められるかもしれません。とはいえ、筆者は地方に配属されることもなく、仕事でクルマを運転することは1度もありませんでした。もれなく、ペーパードライバーの道へ……。

「とりあえず、みんな取得するものだと思い、大学1年生の春にオートマ限定の免許を取りました。ただ、それからしばらくして実家のクルマがマニュアル車に……。必然的に乗らなくなりました。最後に運転したのは、2年前に行った北海道旅行です。やはり地方に行く時は、クルマがあったほうが便利ですね」(30代女性)

「大学3年生の夏に、友人が免許を取るというのでノリで一緒に申し込みました。学生時代はレンタカーを使って、よく旅行をしましたよ。しかし社会人になってからは横浜在住、駅は徒歩圏内なので、日常生活にクルマが必要ありません。なので自然とペーパードライバーに。最後に運転したのは去年の沖縄旅行で、さらにその前だと、3年ぐらい前かな……」(30代女性)

ペーパードライバーの方でも、地方へ旅行に行った際は運転するといった意見がいくつか聞かれました。

「学生時代は学生証があるけれども、社会人になったら自身を証明するものがないと思い、身分証明書代わりに取得しました。健康保険証は顔写真がないし、パスポートだと現住所を証明できないし……。今は住民基本台帳カードもありますが、身分証を提示する時に免許証さえあれば問題ありません。費用を払ってくれた親には、『身分証のためにお金を出したんじゃない』とたまに怒られることも。でも教習所以来運転していないので、おそらくエンジンもかけられないんじゃないかな」(20代女性)

「平成6年から高速教習が必須になりました。それで、高速教習がないうちに免許を取っておこうというのが、ちょっとしたブームになったんです。その流れで取りましたが、高速道路を走っていないうえに、住んでいる都内も走るのは怖すぎて……。クルマ好きの親だったので愛車は貸してもらえず運転する機会がなく、かといって自分のクルマを所有する金銭的余裕もなかったので、ペーパードライバーになっちゃいました」(40代女性)

身分証代わりに取得した人もいるようです。また親がクルマを貸してくれないと、なかなか運転する機会はないかもしれないですね。

クルマ好きの皆さん、ペーパードライバーの気持ち、少しでもご理解いただけたでしょうか?

(名久井梨香+ノオト)

[ガズー編集部]