【パーツメーカー紹介】ENDLESS(エンドレス)

自動車の3大要素「走る・曲がる・止まる」の中でも、安全性の要となるのが「止まる=ブレーキ性能」です。この「止まる性能」を追求してきたパーツメーカーが「ENDLESS(エンドレス)」。会社としては、ブレーキシステムの開発・製造を行う、株式会社エンドレスプロジェクト、営業担当の株式会社エンドレスアドバンス、モータースポーツ部門のエンドレススポーツから成り、1986年の創業以来、ストリートからレース、ラリーに至るまであらゆるシーンで活躍する、ブレーキシステムを供給しています。

5名のメンバーとともにレース経験を生かしたブレーキパッドを開発

​​​ENDLESSの創業は1986年。それまでブレーキパッドメーカー子会社の経営者だった花里功氏(現・社長)が独立し、自らのレース経験を生かした独自のブレーキパッド開発に着手したことが、ENDLESSのスタートです。創業時のメンバーは、花里社長を含めて6人。当初は設備も何もなく、手作りでブレーキパッドを作っていたとか。

しかし、創業翌年となる1987年。早くも転機が訪れます。当時、国内レースでトップカテゴリーだったF3000のシェイクダウン(テスト走行)で、ENDLESSのブレーキパッドがデビュー。トライ・アンド・エラーを繰り返すうちに性能の高さが認められ、シーズン終盤にはなんと70%ものチームがENDLESSのブレーキパッドを採用するまでになっていました。

その後、国内のフレッシュマンレースから、ル・マン24時間レース、WRC(世界ラリー選手権)といった海外のトップカテゴリーまで、幅広い競技にブレーキパッドを供給。1990年代に入ると、ディスクローター、マスター・シリンダー・ストッパー、ブレーキ・フルードなどの開発も行い、現在の「ブレーキシステムメーカー」としてのポジションを確立します。

ストリートからレースまであらゆるシーンにブレーキシステムを供給する

ブレーキパッド、ディスクローターなど、それぞれのパーツの他、サスペンションシステム(ZEAL)の開発/製造も行うENDLESSでは、ストリートからレースまで幅広いシーンや車種に適合する製品をラインナップ。特にENDLESSの原点でもあるブレーキパッドは、低ダストのストリートユース、走行会向け、サーキットスペック、ジムカーナ・ドリフト専用タイプなど、数多くのバリエーションを誇っています。

同社の製品の特徴は、下請け工場に生産を委託することなく、100%自社工場製の「メイド・イン・ジャパン」であること。そして、すべての製品が実戦を通じて開発されていること。トップカテゴリーのレースで使われるものであっても、レース用のスペシャル仕様ではなく、すべてユーザーが購入できるものなのだそうです。

今回、ENDLESSの方とお話をしたところ「当社は絶対に『できません』とは言いません。なんでも相談に乗らせていただきます」と、心強いお言葉をいただきました。ブレーキ周りに悩んでいる方や、チューンナップを考えている方は、相談してみてはいかがでしょうか。

(木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]